TikTok動画の長さは何分まで?おすすめは何秒?企業244社・6,943本の実測では、長い動画ほどバズ率が高い傾向でした

TikTok動画の長さ

最終更新日:2026年10月13日
執筆:BeeMedia編集部(株式会社BEEM)/監修:豊田優人(株式会社BEEM 代表取締役)

この記事はこんな方に向けて書いています
  • 撮り終えた素材が60秒を超えてしまい、15秒まで削るべきか迷っている企業のTikTok担当者の方
  • 上司に「15秒で」と言われ、長いまま出す根拠を探している方
  • 10分の動画が投稿できない、15秒より長くならないなど、長さの設定でつまずいている方
「何分まで?」「何秒がいい?」の答えを先にまとめます
  • 何分まで:TikTokの公式ヘルプ(英語版)では、アプリで撮る動画は最大10分、アップロードする動画は最大60分です。撮る前に曲を選ぶと、動画の長さはその曲の長さになります。日本語版のヘルプは「60秒・3分」の古い表記のまま食い違っています
  • 何秒がいい:日本の企業アカウント244社・6,943本では、61秒以上の動画のバズ率が9.8%で、15秒以下の5.8%より高めでした。いちばん低かったのは10秒以下(4.2%)です
  • ただし:長い動画にはドッキリのような長くなりやすい企画が多く、「長くしたから当たった」とは言えません。BEEM自身の100万再生超えの動画は中央値14秒で、当たりやすい長さは時期によっても動いています

他社の「◯秒が正解」をそのまま借りるより、15秒に収めることを前提にせず、企画に必要な長さで出して、自社の数字で確かめるのがおすすめです。その確かめ方は6章にまとめています。

もし、75秒になった新人紹介の動画を上司に見せて、「TikTokって15秒でしょ。半分以下に切って」と言われたら。その言い分もわからなくはありません。でも15秒に収めようとすると、新人さんのいちばん笑えるやりとりが、まるごと入らなくなってしまうんですよね。

かといって、「このまま出したいです」と言い返せるほどの根拠も手元にない。

先に答えを書くと、日本の企業アカウント244社・直近6,943本を数えたかぎり、短く切らないと不利、という結果は出ていません。むしろ長い動画のほうが当たっていた傾向でした。ただし、長くしたから当たったとまでは言えない事情もあるので、そこも含めて2章から順に見ていきます。

数えたのは、BEEMが独自に集めた日本の企業TikTokアカウントの投稿と、BEEM公式アカウントのTikTok Studioのデータです。「15秒がおすすめ」「15〜60秒が基本」と書く検索上位の記事には、こうした数字は添えられていませんでした(2026年10月13日確認)。そもそも何分まで投稿できるのか、という仕様は1章にまとめたので、仕様だけ知りたい方は1章で用が足ります。

TikTokに投稿できる動画の長さは何分まで?(2026年10月時点の仕様)

何分まで撮れるのか、から片づけます。TikTokの公式ヘルプ「Camera tools」の英語版には、長さについて3つのことが書かれています※1。

  • TikTokのアプリの中で撮影する動画:最大10分
  • 撮影済みの動画をアップロードする場合:最大60分
  • 撮影やアップロードの前に曲(サウンド)を選んだ場合:動画の長さは、その曲の長さで決まる

検索上位の記事も、多くは「アプリ内撮影で最大10分・アップロードで最大60分」で一致しています。それでも、「最大3分」「最大10分」とだけ書いた古い記事が、まだ上位に混ざっています。仕様の記事を読むときは、更新日も一緒に見ておくと安心です。

日本語版のヘルプは「60秒・3分」のまま

同じヘルプなのに、日本語で開くと数字が変わります。2026年10月13日時点の日本語版には「TikTokで作成できる動画の長さは最大60秒まで」「アップロードできる動画の長さは最大3分まで」とあります。撮影するときも、「15秒」「60秒」から長さを選ぶ説明です※1。英語版と日本語版で、上限の数字が食い違っているわけです。

「結局、60秒と10分のどっちなの」と迷ったら、英語版の数字(撮影10分・アップロード60分)を目安に。この記事もそちらを基準にしています。日本語版には古い表記が残っている、と見ているためです。いちばん確かなのは、お手元のアプリの撮影画面に出ている選択肢なので、ヘルプと画面が違っていたら画面のほうを優先してください。

長さを変えるには?10分や15秒を超えられないときは

動画の長さが決まるタイミングは、主に2つあります。

  • 撮影の前:アプリで撮るときは、撮影画面で長さを選んでから撮ります。英語版のヘルプの撮影手順にも、撮る前に動画の長さを選ぶ手順があります(日本語版ヘルプでは「15秒」「60秒」から選ぶ説明です)
  • 曲を選んだとき:撮影やアップロードの前に曲を選ぶと、動画はその曲の長さに合わせられます。日本語版のヘルプにも同じ注意があります

検索でよく聞かれる「10分の動画が投稿できない」「15秒より長くならない」というつまずきも、たいていはこの2つで説明がつきます。

  • 10分を超える動画を出したい:アプリの中で撮れるのは10分までです。それより長い動画は、別のカメラや編集アプリで仕上げたファイルをアップロードする形になります(上限60分)
  • 15秒より長くならない:撮影画面で15秒を選んだままになっているか、先に選んだ曲が短く、動画がその曲の長さに合わせられている可能性があります。まずは撮影画面の長さの選択と、先に選んだ曲の長さを確かめてください

逆に、撮り終えた動画やアップロードした動画が長すぎるときは、投稿の前に切り詰められます。日本語版のヘルプでは、次の手順で案内されています※1。

  • アプリで撮った動画:右上の「クリップ調整」をタップし、赤いバーを左右にスライドさせて長さを調整する
  • アップロードする動画:アップロードするときも、同じく赤いバーを左右にスライドさせて長さを調整する

気をつけたいのは、日本語版のヘルプは上限の表記が古いままだという点です。「クリップ調整」といった画面の名前も、今のアプリでは別の表示になっていることがあります。見当たらないときは、英語版ヘルプの説明どおり「撮影前に長さを選ぶ」ところから確かめるのが早道です。

【実測】企業244社では、長い動画ほどバズ率が高い傾向だった

ここからが本題の「何秒にすると当たりやすいか」です。まずは、ほかの会社がいま実際に何秒の動画を出しているのかを確かめておきます。

244社・6,943本の長さを短い順に並べると、ちょうど真ん中(中央値)は41秒でした。短いほうから10%の位置が14秒、25%が24秒、75%が62秒、90%が90秒です。15秒以下の動画は全体の13.6%で、10本並べても1本ちょっとしかありません。今回集めた日本の企業アカウントの動画は、15秒前後が中心ではありませんでした。

長い動画が多いことと、長い動画が当たっていることは別の話です。長さによって当たりやすさが違うのかを比べるために、物差しを2つだけ決めさせてください。

この記事の物差し:「バズ」と「社内比」

バズ:その会社のいつもの再生数(直近約30本の再生数の中央値)の5倍以上で、しかも3万回以上再生された動画のこと。6,943本のうち、この線を越えたのは560本、率にして8.1%でした。244社全体をならすと、100本のうち8本ほどが、その会社にとっての「飛び抜けた回」だったことになります。再生数の大きさではなく、その会社の中で飛び抜けたかどうかを数えています。

社内比:ある長さの動画が、その会社のふだんの当たりやすさと比べてどうだったか。たとえば、もともとよく当たる会社が長い動画ばかり出していたら、長い動画の成績がよく見えてしまいますよね。そうした会社ごとの差を差し引くための数字です。1.0ならその会社のいつもどおり、1.3ならいつもの3割増しと読みます。

TikTok動画の長さ別のバズ率(企業244社・6,943本)。15秒以下5.8%、61秒以上9.8%
動画の長さ 本数 社数 全体に占める割合 バズ率 社内比
10秒以下 358本 103社 5.2% 4.2% 0.70
11〜15秒 585本 127社 8.4% 6.8% 0.93
16〜20秒 475本 151社 6.8% 8.2% 1.10
21〜30秒 1,027本 202社 14.8% 7.4% 0.96
31〜45秒 1,447本 217社 20.8% 6.9% 0.83
46〜60秒 1,149本 204社 16.5% 9.1% 1.07
61〜90秒 1,228本 189社 17.7% 9.1% 1.03
91〜120秒 346本 107社 5.0% 11.3% 1.39
121〜180秒 212本 68社 3.1% 10.4% 1.26
181秒以上 113本 29社 1.6% 11.5% 1.46

長さは取得データに記録された秒数(BEEM調べ・244社の直近約30本、計6,943本、2026年10月8日取得)。区分は「10秒以下=0秒超10秒以下」「11〜15秒=10秒超15秒以下」のように切っています。「181秒以上」は、正確には181〜600秒です。長さが0秒と記録されていた1本と、600秒を超えていた2本は区分の外なので、表の本数の合計は6,940本です。

いちばん低いのは10秒以下で、バズ率4.2%・社内比0.70。その会社のいつもより、3割ほど当たりにくかった計算です。反対に、91秒を超える3つの区分はバズ率10.4〜11.5%・社内比1.26〜1.46と、短い端が低く、長い端が高い結果でした。

区分が細かくて目が泳ぎそうなので、15秒と60秒で3つに束ねてみます。

  • 15秒以下:943本・バズ率5.8%・社内比0.85
  • 16〜60秒:4,098本・バズ率7.8%・社内比0.96
  • 61秒以上:1,899本・バズ率9.8%・社内比1.14

ただ、長くなるほど一段ずつ上がっていく階段のような形ではありません。16〜20秒は社内比1.10と高めなのに、本数がいちばん多い31〜45秒は0.83まで下がっています。

それに、高く出た91秒超の3区分は、全体に占める割合が5.0%・3.1%・1.6%と小さく、181秒以上は29社・113本しかありません。長い側の数字は、何本か当たるか外れるかで大きく動きます。会社ごとの差でそう見えているだけなのかは、次の章で確かめます。

ふだんより長く作った回ほど、その会社のいつもより当たっていた

長い動画を出すのが得意な会社が、たまたま当たりやすい会社だっただけ、という可能性もあります。社内比である程度は差し引いていますが、念のため3つの角度から数え直しました。

その会社の「ふだんの長さ」より長い回・短い回で比べる

まずは、同じ会社の中で比べます。会社ごとに、直近の動画の長さの真ん中の値を「ふだんの長さ」とし、1本ずつ、それより長い回か短い回かで分けました。会社ごとのふだんの長さは、244社の中央値で41.2秒。真ん中の半分の会社は26.5〜56.5秒に収まっています。

その会社のふだんの長さとの比 本数 バズ率 社内比
半分以下 574本 6.4% 0.75
0.5〜0.8倍 1,356本 7.8% 0.94
ほぼ同じ(0.8〜1.25倍) 3,119本 7.8% 0.97
1.25〜2倍 1,404本 9.3% 1.14
2倍超 489本 9.0% 1.31

出典:BEEM調べ(244社・6,943本)。ふだんの長さ=その会社の直近約30本の長さの中央値。

ふだんの半分以下の短い回は社内比0.75で、その会社のいつもの4分の3ほどしか当たっていません。反対に、2倍を超えて長くした回は1.31で、いつもの3割増しです。同じ会社の中でも、ふだんより長く作った回のほうが当たっていました。

短い動画と長い動画の両方を出している112社に絞る

次に、15秒以下と61秒以上の両方を出したことがある112社だけを取り出しました。「長い動画しか出さない会社」と「短い動画しか出さない会社」を外して、同じ会社の短い動画と長い動画を見比べるためです。

  • 15秒以下:576本・バズ率6.4%・社内比0.84
  • 16〜60秒:1,902本・バズ率8.9%・社内比1.00
  • 61秒以上:746本・バズ率9.1%・社内比1.11

112社に絞っても、社内比で見ると、短い側が低く長い側が高い並びは同じでした。

2026年の投稿だけ、バズの基準を変えても

最後に、時期とバズの線を動かしてみました。2026年の投稿だけに絞っても、線を甘くしても厳しくしても、61秒以上がいちばん高いのは同じでした。数字が続くので、区分ごとに並べておきます。

  • 2026年の投稿だけで数え直す:15秒以下6.5%(464本・社内比0.82)、16〜60秒7.1%(2,914本・0.90)、61秒以上8.6%(1,469本・1.08)
  • 244社・6,943本の全体で、線を甘くする(いつもの再生数の3倍以上かつ1万回以上):15秒以下11.8%、16〜60秒13.9%、61秒以上17.0%
  • 同じく線を厳しくする(いつもの再生数の10倍以上かつ10万回以上):15秒以下2.7%、16〜60秒2.8%、61秒以上4.5%

ただ、厳しい基準では15秒以下の2.7%と16〜60秒の2.8%がほぼ並んでいて、短い側の2つにはほとんど差がありません。

長さは「企画の種類」と一緒に動いている

ここまで同じ結果が続くと、「よし、次から全部長くしよう」と考えたくなります。ここで一度、ジャンルごとの長さを見てください。TikTokのデータに付いているジャンルの分類ごとに、動画の長さの中央値を並べました。

  • ダンス:13秒
  • 車両:33秒
  • コメディ:38秒
  • 仕事:40秒
  • VLOG:43秒
  • ゲーム:56秒
  • ドッキリ:60秒

ダンスは曲に合わせて短く終わりますし、ドッキリは仕掛けから種明かしまで見せるぶん長くなります。動画の長さは、作り手が自由に決めているようで、企画の種類が決めている部分が大きい。長い区分のバズ率が高いのは「長くしたから」なのか、「長くなりやすい種類の企画が当たっていたから」なのか。ここは、このデータでは切り分けられません。

では、冒頭の75秒の新人紹介はどうでしょう。少なくとも、「短くしないと不利になる」という裏付けは、244社のデータからは見つかりませんでした。一方で、15秒で済む企画を間延びさせて60秒にすれば当たる、とは読めません。長さの裏にある企画の種類そのものの差は、TikTokでバズる方法で扱っています。

長い動画は最後まで見られにくい。それでも1回あたりの視聴秒は伸びていた(BEEM公式の251本)

長い版で出したいと相談すると、上司から「でも、長い動画って最後まで見てもらえないでしょう? おすすめに載りにくくなるんじゃないの?」と返ってくるかもしれません。この点は、BEEMの公式アカウントのTikTok Studioのデータで確かめられます。詳しい数字が残っている2023年1月以降の251本(長さの中央値37秒)を、長さで6つに分けてみました。

BEEM公式251本の動画の長さ別の平均視聴秒と最後まで見られた割合
動画の長さ 本数 当たり率 平均視聴秒(中央値) 最後まで見られた割合(中央値) 長さに対する平均視聴の割合(中央値)
15秒以下 25本 20.0% 8.9秒 33.1% 76.2%
16〜30秒 68本 17.6% 11.8秒 25.5% 53.3%
31〜45秒 91本 11.0% 19.5秒 27.5% 51.9%
46〜60秒 33本 9.1% 22.1秒 19.3% 42.1%
61〜90秒 21本 19.0% 23.7秒 13.3% 34.3%
91秒以上 13本 30.8% 27.7秒 5.0% 22.4%

出典:BEEM公式アカウント(@beem_official)のTikTok Studioのデータ(2026年10月13日取得)。2023年1月以降の251本。当たり=前後20本の再生数の中央値の2倍以上(38本)。251本全体の中央値は、平均視聴秒16.8秒、最後まで見られた割合25.0%。

まず、最後まで見られた割合(完全視聴率)。15秒以下の33.1%から91秒以上の5.0%まで、おおむね下がっていきます。動画1本ごとの目安でいえば、15秒以下ならだいたい3人に1人が最後まで見ているのに、91秒以上だと20人に1人ほど。動画の長さに対してどこまで見られたかも、76.2%から22.4%へ下がります。この2列だけなら、短い動画の圧勝です。

ところが、1回の再生あたりの平均視聴秒は、逆に8.9秒から27.7秒まで増えていきます。91秒以上では、15秒以下の3倍ほどです。長い動画は途中で離れる人が増えても、見られている秒数そのものは長いのです。

豊田優人

とりあえず時間を食べさせることが1番大事

長い動画ほど平均視聴秒が伸びていた上の表は、代表の豊田のこの言葉と同じ方向です。「時間を食べさせる」とは、視聴者がその動画に使った時間の合計(総再生時間)を増やすこと。もっとも、これはもともと「投稿後にどの数字を見るか」を聞いたときの答えで、動画の長さそのものについての発言ではありません。

もちろん、最後まで見てもらうことに意味がない、という話ではありません。TikTokのおすすめの仕組みの解説(2020年)にも、「長めの動画が最初から最後まで見られたか」は興味の強さを示すサインとして重く見る、とあります※3。

長さの違う動画を完全視聴率で横に並べると、長い動画のほうが低く出やすくなります。完全視聴率は、同じくらいの長さの動画どうしで比べるときに使ってください。

表の当たり率の列にも触れておきます。15秒以下が20.0%、46〜60秒が9.1%、91秒以上が30.8%で、両端が高く、中ほどが低い形でした。ただ、91秒以上は13本、61〜90秒は21本しかなく、しかも1つのアカウントの数字です。ここから「当たる秒数」を決めるより、平均視聴秒がどちらに動くかを確かめる材料として見てもらうのがよさそうです。

「TikTokは15秒」と言われてきたのはなぜか

冒頭の「TikTokって15秒でしょ」という言葉も、根拠のない思い込みとは言い切れません。BEEM自身のデータにも、その感覚を支える数字があります。

BEEMの公式アカウントで100万再生を超えた137本の長さは、中央値14秒。真ん中の半分は9〜34秒に収まり、最短は8秒、最長は130秒です。大きく当たった動画の多くは、たしかに15秒前後でした。

一方で、BEEMが出した全投稿の長さの中央値を年ごとに並べてみると、別の事情も見えてきます。

  • 2020年:23.5秒
  • 2021年:14秒
  • 2022年:21秒
  • 2023年:29秒
  • 2024年:39.5秒
  • 2025年:37秒
  • 2026年:50秒

2021年の14秒をいちばん短い年として、BEEMの投稿はおおむね長くなり、2026年は50秒です。100万再生超えの多くは、BEEMが短い動画を中心に出していた時期に生まれていました。「ヒットは短い」のか、「短い動画ばかり出していた時期にヒットが多かった」のか。この数字だけでは、どちらとも決められません。

公開している607本全体で見ても、短い動画が不利だったという形は出ていません。前後30本の再生数の中央値の2倍以上を「当たり」として、長さ別に並べます。

  • 15秒以下:20.8%(178本)
  • 16〜30秒:16.3%(172本)
  • 31〜60秒:18.0%(200本)
  • 61〜90秒:13.3%(30本)
  • 91秒以上:37.0%(27本)

61秒以上の2区分は本数が少ないので、高い低いを読むより「短い動画も長い動画も当たっている」と受け取っておくのが自然です。

BeeMediaの「まず9〜15秒」との関係

「あれ、BeeMediaの別の記事では、短いほうがいいって書いてなかった?」と思った方、その記憶は合っています。TikTok動画の作り方とTikTokが伸びないときの原因の切り分け方では、「0〜15秒が強い」「まず9〜15秒」と書いています。どちらも、BEEMの記録シートに残る136本(2020〜2025年。2021年の投稿に偏っています)の再生数から出した結論です。

どちらかが間違っているわけではなく、数えたものが違うんです。

  • 作り方・伸びないの2記事:BEEMの1アカウントで、反響を記録した136本。短い動画が中心だった2021年前後のヒットが多い
  • この記事:日本の企業アカウント244社の直近約30本。多くが2026年の投稿で、企業アカウントの長さの中央値は41秒

244社のデータでも、11〜15秒の社内比は0.93で、その会社のいつもとほぼ同じです。9〜15秒の動画が「出してはいけない長さ」になったわけではありません。この幅のうち9〜10秒は、244社でいちばん低かった「10秒以下」(バズ率4.2%・社内比0.70)の区分に入ります。短めに作るなら、10秒を切るところまでは詰めないほうが、今回のデータとは合います。

どの時期にも通じる「◯秒が正解」は、少なくともどちらのデータからも出てきませんでした。作り方の記事の「まず9〜15秒」は、1本目を撮り切るための入口として読んでください。その先は「短くしないと不利」と思い込まず、企画に合わせた長さも試してかまいません。試し方は、次の章で手順にしました。

自社に合う動画の長さを確かめる4ステップ

ここからは、自社のふだんを基準にして、長めと短めのどちらが自社で当たっているかを測る手順です。特別な道具は要りません。TikTokのインサイトと、秒数や再生数を書き出す表があれば始められます。

STEP.1
自社の「ふだんの長さ」を出す

直近30本ほどの動画の長さを書き出して、真ん中の値(中央値)を出します。これが、STEP.3で「長い回」「短い回」を分けるときの基準になります。

244社の会社ごとのふだんの長さは、中央値41.2秒、真ん中の半分は26.5〜56.5秒でした。もし自社がこの幅より短い側にいるなら、長めの企画を試してみる余地がありそうです。

STEP.2
企画に必要な長さで作り、長い回と短い回を混ぜて出す

企画が伝わるのに必要な長さで仕上げます。秒数はあとから決まるもの、くらいの気持ちで大丈夫です。15秒で伝わる企画なら、15秒のままでかまいません。そうしていると、ふだんより長い回と短い回が自然に混ざってきます。

比べるときに企画の当たり外れが混ざらないよう、クイズ、あるある、社員紹介など、同じ型の企画の中で長めの回と短めの回を交互に出すのがおすすめです。冒頭の新人紹介なら、75秒版を出したら、次の社員紹介は短めに作る、という具合です。型の分け方に迷ったら、TikTokの企画の考え方を先に読んでおくと整理しやすくなります。

STEP.3
「いつもとの比較」と平均視聴秒の2つで比べる

再生数はそのまま並べず、直近30本の再生数の中央値で割って「いつもとの比較」に直します。長い回が平均して1を上回り、短い回が下回っているか。まずはそこを見てください。計算のしかたはTikTokが伸びる時間の記事のSTEP.3と同じです。

あわせて、動画ごとのインサイトで平均視聴秒も見ます。長い回で平均視聴秒が伸びていれば、視聴者の時間をより多く使ってもらえている回です。最後まで見られた割合は、長さの近い回どうしでだけ比べます。平均視聴秒がどこに表示されるかは、TikTokインサイトの見方に画面の場所ごと載せています。

STEP.4
どの長さでも、冒頭で離れていないかを確かめる

長い版の平均視聴秒が短い版と変わらないなら、序盤で離れられている可能性があります。動画ごとのインサイトで、出だしでどれくらいの人が残っているかを見ます(数字の見方はTikTokインサイトの見方にまとめています)。出だしで落ちているなら、長さを変えるより先に、つかみを直すほうが近道です。

BEEMの投稿の長さが2021年の14秒から2026年の50秒へ動いたように、自社の答えもずっと同じとは限りません。企画の顔ぶれが変わったときや、数字の手応えが変わったと感じたときは、もう一度STEP.1から測り直してみてください。

この調査の方法と限界

動画の長さの結論は、どのアカウントの、どの時期の動画を数えたかで入れ替わります。BEEMの過去のヒットと244社の結果が違って見えたのも、そのためでした。この記事の数字が使える範囲を書いておきます。

集計の範囲

  • 企業244社:BEEMが集めた日本の企業TikTokアカウント244社の直近約30本、計6,943本(2026年10月8日取得)。長さは取得データに記録された秒数です
  • バズ:その会社の直近約30本の再生数の中央値の5倍以上、かつ3万回以上(560本・8.1%)。検算として「3倍以上かつ1万回以上」「10倍以上かつ10万回以上」でも数えました
  • 社内比:その区分の動画のバズ本数を、各動画の会社のバズ率を足し合わせた値(平常どおりならバズるはずの本数)で割ったもの
  • BEEM公式アカウント:公開されている607本(100万再生超え137本・累計4.61億再生、2026年10月13日時点)。平均視聴秒と最後まで見られた割合は、TikTok Studioに詳しいデータが残る2023年1月以降の251本です
  • BEEMの「当たり」:251本は前後20本の再生数の中央値の2倍以上、607本は前後30本の中央値の2倍以上で数えています。244社の「バズ」とは物差しが違います

読むときの注意

この記事の数字を自社に当てはめる前に、知っておいてほしい点です。

  • 「長い動画が当たった」のか「長くなる企画が当たった」のかは分かりません:今回の数字は、同じ企画を15秒版と60秒版に作り分けて比べたものではありません。ジャンルごとの長さの中央値はダンス13秒、ドッキリ60秒と大きく離れていて、長い区分にはもともと尺を使う種類の企画が集まります。61秒以上の社内比1.14も、長さそのものの力なのか、そこに集まった企画の力なのかを分けないまま出した値です
  • 長い区分ほど本数が少ない:121〜180秒は68社・212本、181秒以上は29社・113本です。数本当たるか外れるかで、数字が大きく動きます
  • 再生数には途中経過が混ざる:取得した日までの累計なので、取得の直前に出た動画は、数字がまだ伸びている途中です
  • BEEMの数字は1アカウントの例:平均視聴秒や完全視聴率の動き方は、ほかのアカウントでは違う形になる可能性があります
  • 対象は企業アカウントの通常投稿だけ:広告として配信した動画、個人クリエイターの動画、日本以外のアカウントの結果は入っていません
  • 仕様は2026年10月13日時点のヘルプの表記:TikTokの仕様は変わることがあります。英語版と日本語版の食い違いも、その日に確認したものです

TikTok動画の長さについてよくある質問

TikTokの公式ヘルプ(英語版)では、アプリで撮る動画は最大10分、アップロードする動画は最大60分です※1。ややこしいのは日本語版で、2026年10月13日時点では同じページが「作成は最大60秒・アップロードは最大3分」という古い表記のまま、英語版と食い違っています。迷ったら、お使いのアプリの撮影画面に出る選択肢を見るのがいちばん確実です。

アプリの中で撮れるのが10分までだからです。10分を超える動画は、別のカメラや編集アプリで仕上げてから、ファイルをアップロードしてください。こちらは最大60分まで出せます。それから、撮影やアップロードの前に曲を選んでいると、動画の長さはその曲の長さで決まってしまう点にも気をつけてください※1。

見るところは2つです。1つは撮影画面の長さの選択で、15秒を選んだままになっていないか。2つめは曲で、先に短い曲を選んでいると、動画はその曲の長さに合わせられてしまいます※1。長さの選択を切り替えるか、曲の長さを確かめてみてください。

逆に、長くなりすぎた動画を短くしたいときは、投稿前に切り詰められます。日本語版のヘルプでは、撮影後は右上の「クリップ調整」をタップして赤いバーを左右にスライドさせ、アップロードする動画も同じ赤いバーで長さを調整する手順です※1。ただ日本語版は表記が古いので、画面の名前が今のアプリと違うことがあります。

誰にでも当てはまる「◯秒が正解」は、私たちのデータからは出てきませんでした。日本の企業アカウント244社では、15秒以下のバズ率が5.8%(社内比0.85)、61秒以上が9.8%(1.14)と、長い動画ほど高い傾向です。ただし、長さは企画の種類と一緒に動いていますし、BEEM自身の100万再生超えは中央値14秒でした。迷ったら秒数を先に決めず、企画に必要な長さで作ってみて、6章の4ステップで自社の数字を確かめてください。

244社・6,943本の長さの中央値は41秒です。短いほうから25%の位置が24秒、75%の位置が62秒で、15秒以下の動画は全体の13.6%しかありませんでした。会社ごとのふだんの長さで見ても、中央値は41.2秒です。

長さの違う動画と比べているなら、低くても悪いとは限りません。長い動画は、そもそも完全視聴率が低く出やすいからです。BEEMの公式アカウントの251本では、最後まで見られた割合が15秒以下の33.1%から91秒以上の5.0%へ下がる一方で、平均視聴秒は8.9秒から27.7秒へ増えていました。完全視聴率は長さの近い動画どうしで比べて、長さの違う動画を比べるときは、平均視聴秒も一緒に見てください。

TikTokの公式ヘルプ(英語版)の「Creator Rewards Program」では、対象になる動画は1分以上とされています。参加の条件として、18歳以上、フォロワー1万人以上、直近30日の動画再生10万回以上などが挙がっています※2。なお、日本でこのプログラムが提供されているかどうかは、私たちのほうでは確認できていません。企業アカウントなら、長さは収益化の条件より先に、企画が伝わるかどうかで決めてください。

今回の244社のデータは企業アカウントのふだんの投稿だけで、広告として配信した動画は比べていません。なので、この記事の結果を広告にそのまま当てはめることはできません。広告用の動画の考え方は、別記事のTikTok広告の動画を参考にしてください。

まとめ:「何秒が正解か」より、自社で長い版と短い版を比べる

TikTok動画の長さ・押さえておきたい5点
  • 投稿できる長さは、アプリ撮影で最大10分・アップロードで最大60分(ヘルプ英語版)。曲を先に選ぶと曲の長さになる。日本語版ヘルプの「60秒・3分」は古い表記
  • 日本の企業アカウント244社・6,943本では、15秒以下のバズ率5.8%(社内比0.85)、61秒以上9.8%(1.14)。いちばん低いのは10秒以下(4.2%)
  • 同じ会社の中でも、ふだんの2倍超に長くした回は1.31、半分以下の回は0.75。2026年だけ、基準を変えても向きは同じ。ただし長さは企画の種類と連動し、因果とは言えない
  • BEEMの251本では、長い動画ほど最後まで見られにくい(33.1%→5.0%)が、平均視聴秒は増える(8.9秒→27.7秒)。完全視聴率だけで長さを決めない
  • BEEMの100万再生超え137本は中央値14秒だが、投稿の長さは2021年14秒→2026年50秒と動いてきた。自社のふだんの長さを基準に、自社の数字で測る

75秒の素材を前に「15秒に切るべきか」と迷ったら、まず考えてほしいのは秒数ではなく、その企画が何秒あれば伝わるか、です。日本の企業アカウントのデータでは、短く切らないと不利になる、という形は出ていませんでした。

75秒のまま出したいなら、上司にはたとえば「企業244社のデータでは、短く切らないと不利という結果は出ていないので、まず75秒版で出して、平均視聴秒と『いつもとの比較』を短い回と並べてお見せします」と伝えてみてはどうでしょう。長さそのものが当たりを連れてくるわけではないので、出したあとは6章のSTEP.3の比べ方で、長い回と短い回の数字を並べてみてください。

6章の手順を社内で回そうとすると、いちばん手間がかかるのは、同じ型の企画で長めの回と短めの回をそろえる編集です。75秒の素材から15秒版を作るだけでも、どのやりとりを残せば伝わるかを選び直す作業が要ります。本業と兼任だと、毎週の投稿と並行してここまで続けるのは難しい、という方も多いと思います。

この編集と本数の確保は、TikTok運用代行に任せられる部分です。社内の担当者は、出てきた平均視聴秒と「いつもとの比較」を見て、次にどの長さで出すかを決めることに時間を使えます。

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この記事の監修者

株式会社BEEM代表取締役 豊田優人

豊田優人(とよだ・ゆうと)|株式会社BEEM 代表取締役

フォロワー約47万人の会社アカウント(@beem_official)を運用。公開中の607本で累計4.61億回再生、100万再生を超えた動画は137本(2026年10月13日時点)。株式会社BEEMは、企業のTikTok運用代行・広告運用・採用支援を提供している。

出典

  1. TikTokサポート「Camera tools」(英語版)。アプリで撮影する動画は最大10分、アップロードする動画は最大60分、撮影・アップロードの前にサウンドを選ぶと動画の長さはサウンドの長さで決まる、との記載を参照。同じページの日本語版の表記(作成は最大60秒・アップロードは最大3分、撮影時は15秒・60秒から選択、撮影後は「クリップ調整」の赤いバーで長さを調整、アップロード時も赤いバーで調整)とあわせて2026年10月13日に確認 https://www.tiktok.com/support/faq_detail?id=7581821547946580492&lang=en
  2. TikTokサポート「Creator Rewards Program」(英語版)。対象動画は1分以上、参加条件に18歳以上・フォロワー1万人以上・直近30日の動画再生10万回以上など、との記載を参照。日本での提供状況は未確認。2026年10月13日に確認 https://www.tiktok.com/support/faq_detail?id=7581821550694013452&lang=en
  3. TikTok Newsroom「How TikTok recommends videos #ForYou」(2020年6月18日公開)。長めの動画を最後まで見たかのような強い興味のサインは、弱いサインより重く扱うとの説明を参照。2026年10月13日に確認 https://newsroom.tiktok.com/how-tiktok-recommends-videos-for-you?lang=en
データの取得元と集計について
長さ別のバズ率と社内比は、BEEMが自社で集めた日本の企業TikTokアカウント244社の公開投稿(各社の直近約30本・計6,943本・2026年10月8日取得)を、TikTokのデータに記録された動画の秒数で区切って数えたものです。個々の会社名・アカウント名は載せていません。平均視聴秒・最後まで見られた割合・年ごとの長さは、BEEMの公式アカウント(@beem_official)の公開投稿一覧とTikTok Studioのデータ(2026年10月13日取得)によります。

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