TikTokの再生回数の平均は?企業244社の実測で見る「ふつう」の目安とバズの基準

TikTokの再生回数の平均と目安 企業244社・6,943本の実測

最終更新日:2026年10月19日
執筆:BeeMedia編集部(株式会社BEEM)/監修:豊田優人(株式会社BEEM 代表取締役)

会社のTikTokを任されて、こんなところで迷っている方へ
  • 自社の再生回数が多いのか少ないのか、比べる物差しが手元にない方
  • 「平均は◯回」「◯万回でバズ」と記事ごとに違う目安を見て、どれを信じればいいか分からなくなった方
  • 月末の報告で、再生回数を上司にどう説明するか決めておきたい方
企業244社の再生回数を並べて見えたこと
  • 1本あたりの再生回数は、平均56,686回に対して、再生の順に並べた真ん中の1本(中央値)は6,294回。平均は中央値の約9倍に膨らんでいて、平均を超える動画は7本に1本ほどでした
  • 自社の数字は、平均ではなく「直近の投稿の真ん中の1本」で見るのがおすすめです。244社の会社ごとのふだんの再生は、3,000〜1万回の帯がいちばん多く、全体の31%でした
  • バズは10万回で区切るより、ふだんの何倍かで見るほうが企業アカウントの実態に合います。ふだんの5倍以上かつ3万回以上で数えると、バズの4割強は10万回未満でした
  • いいねは再生の1.3%ほどがふつう。投稿から2週間たっていない動画は、ふだんの半分〜7割にとどまっていました

1本だけ4万回を超えたあの動画は、「バズった」と言っていいのでしょうか。

会社のTikTokを始めて3か月。ふだんの投稿は2,000回から8,000回のあいだを行ったり来たりしている。月末の会議でそう報告したら、上司から「で、再生回数って多いの?少ないの?」と聞き返された。もしそんな場面で言葉に詰まったのなら、担当者の勉強が足りなかったというより、比べる物差しが手元に無かっただけかもしれません。

調べれば「平均は100〜500回」「10万回でバズ」「いいね率は10%が目安」と、数字はいくらでも出てきます。ただ、同じ再生回数でも、平均と比べるか、並べた真ん中の1本と比べるかで、2,000〜8,000回は「かなり下」にも「ちょうど真ん中」にも見えるんです。その差がどこから来るのかを、日本の企業アカウント244社・6,943本の実測で最初に確かめます。

TikTokの再生回数の平均は?企業アカウントの6,943本では「平均56,686回・中央値6,294回」

6,943本の再生回数を足して本数で割ると、1本あたり56,686回。「TikTok 再生回数 平均」のいちばん素直な答えは、この数字です。検索上位の記事に並ぶ「平均◯回」には、何社・何本を数えたのかが書かれていませんでした(2026年10月19日時点)。この記事の数字は、BEEMが集めた日本の企業アカウント244社の、各社の直近約30本から出しています。

「平均が5万回台って、うちとは桁がひとつ違う……」と肩を落とした方もいるかもしれません。でも、同じ6,943本を再生回数の順に並べ、ちょうど真ん中にくる1本を見ると、6,294回です。これが中央値で、平均の約9分の1。2,000〜8,000回を行き来している会社なら、中央値のすぐそばにいます。

平均と中央値がここまで離れるのは、ごく一部の大当たりが平均を引っぱり上げているからです。再生の多い上位1%、69本だけで、6,943本の全再生の38.6%を占めていました。上位10%まで広げると、78.0%になります。

30人の部署に、年収がけた違いの人が1人だけいる場面を思い浮かべてみてください。部署の平均年収は、ほかの29人の実感よりずっと高く出ます。TikTokの再生回数は、その「けた違いの1人」がとても出やすい数字です。

そのため、平均を上回った動画は、全体の15.7%しかありません。7本に1本ほどで、残りの8割強は数字の上では「平均以下」。平均を物差しにするかぎり、ほとんどの会社のほとんどの回が、平均に届かない回に見えてしまいます。

企業244社・6,943本の1本あたりの再生回数は平均56,686回、中央値6,294回で約9倍の開き。平均を上回った動画は15.7%

下の表は、1本の再生回数がどのあたりに散らばっているかを、境目ごとに見たものです。自社の最近の動画を、1本ずつ当てはめてみてください。

1本の再生回数 6,943本のうち 言い換えると
500回未満 5.2% 20本に1本ほど
1,000回未満 13.8% 7本に1本ほど
3,000回未満 34.1% 3本に1本ほど
1万回以上 40.9% 5本に2本ほど
3万回以上 23.0% 4本に1本弱
10万回以上 10.1%(702本) 10本に1本ほど
100万回以上 0.7%(50本) 1,000本に7本ほど

BEEM調べ(日本の企業TikTokアカウント244社の直近約30本・計6,943本・2026年10月8日取得)。「◯回未満」と「◯回以上」はそれぞれの境目で数えた割合で、行どうしを足し合わせるものではありません。いちばん多く再生された動画は1,890万回でした。

冒頭の4万回の1本は、3万回以上の23.0%の側に入ります。企業アカウントの動画を並べたときの、上から4分の1弱。少なくとも「ふつうの1本」ではありません。それを「バズ」と呼べるかどうかは、4章で自社のふだんと照らし合わせます。

自社の再生回数は、平均ではなく「ふだんの1本」で見る

244社をひとまとめにしたときだけでなく、1社ずつに分けても、平均は膨らんでいました。それぞれの会社の直近約30本で平均と中央値を出すと、半分を超える会社で、平均が中央値の2倍以上になります。

平均を中央値で割った値は、244社を並べた真ん中の会社で2.17倍。2倍以上の会社は140社、57%です。1社の中で平均を上回った回も、半分の会社では23%以下、4本に1本ほどでした。

そんな物差しで毎月の数字を報告したら、どうなるか。大当たりが1本混ざるだけで、残りの回はそろって「平均を下回りました」と並ぶことになりかねません。

平均の代わりに使いたいのが、直近の投稿を再生回数の多い順に並べたときの真ん中の1本です。この記事では、これを「ふだんの再生」と呼びます。直近11本なら上から6本目、直近30本なら15本目と16本目のあいだ。大当たりが1本出ても、外れが1本出ても、ほとんど動かない数字です。

再生回数を見られる場所は、主にプロフィールの動画一覧と、動画ごとのインサイト(アナリティクス)の2つです。一覧の数字は省略した表示になることもあるので、細かく比べたい回はインサイトの数字が向いています。どちらを使うにしても、毎月同じ場所の数字で比べ続けてください。画面のどこに何が出るかは、TikTokインサイトの見方で確かめられます。

244社で比べても、違いははっきり出ます。会社ごとの平均で並べると、半分の会社は15,266回以下。会社ごとのふだんの再生で並べると、半分の会社は5,744回以下です。同じ244社なのに、平均で見るだけで約2.7倍に見えてしまいます。

同じ会社でも、1本ごとに10倍ほど上下する

ふだんの1本で見るのには、別の理由もあります。同じ会社の中でも、1本ごとの再生回数がかなり上下するからです。

先週は8,000回いったのに、今週は2,000回。何がいけなかったんだろう。

そう考えて、先週の企画を一から見直したくなるかもしれません。けれど244社では、1社の中で再生の多いほうから1割の境目と、少ないほうから1割の境目を比べると、真ん中にあたる会社で10.1倍の開きがありました。同じ担当者が同じように作っていても、よく回る回とそうでない回で10倍ほど違うのが、企業アカウントのふつうの姿です。

全6,943本を、それぞれの会社のふだんの再生と比べると、こう分かれました。

  • ふだんの半分〜2倍に収まった回:58%
  • ふだんの半分に届かなかった回:18.2%
  • ふだんの2倍以上になった回:24.0%(5倍以上は10.5%、10倍以上は5.5%)

ふだんの半分から2倍までが、6割近くの回が入る「いつもの範囲」です。たとえばふだんが4,000回なら、8,000回はちょうど2倍、2,000回はちょうど半分で、どちらもこの範囲の両端にすぎません。企画の良し悪しを決めるのは、何本かたまってからでも遅くありません。

企業アカウントのふだんの再生回数は、どの帯に多いか

自社のふだんの再生が出たら、下の表のどの行に入るかを探してください。ただ、この表は目標でも合格ラインでもありません。フォロワーが1,000人を超えるまで運用を続けてきた会社が、どのあたりにどれだけ散らばっているかを描いた地図です。始めて3か月の会社が下のほうの行にいても、地図の上で今いる場所が分かっただけで、出遅れているという意味にはなりません。

ふだんの再生(その会社の直近約30本の中央値) 社数 244社のうち バズのあった会社 その帯の動画のバズ率
1,000回未満 29社 12% 5社 0.9%(790本)
1,000〜3,000回 49社 20% 28社 4.0%(1,389本)
3,000〜1万回 75社 31% 66社 10.0%(2,165本)
1万〜3万回 53社 22% 48社 11.9%(1,534本)
3万〜10万回 26社 11% 20社 10.4%(738本)
10万回以上 12社 5% 9社 6.4%(327本)

BEEM調べ(企業244社・2026年10月8日取得)。バズは、ふだんの再生の5倍以上あり、3万回以上にも届いた動画(数え方は4章)。かっこ内は、その帯に入る会社の動画の本数です。いちばん少ない会社のふだんは338回、いちばん多い会社は約45万回でした。

企業244社のふだんの再生(直近約30本の中央値)の帯ごとの社数の割合。3,000〜1万回の帯が31%でいちばん多い

いちばん多いのは3,000〜1万回の帯で、75社、全体の31%。1,000〜3,000回の20%と合わせると、半分ほどの会社のふだんが1,000〜1万回のあいだに入ります。冒頭のように2,000〜8,000回を行き来している会社なら、ふだんはこの2つの帯のどちらかです。

右端のバズ率は、ふだんが1,000回未満の行だけ0.9%と目立って低く出ています。隣の「バズのあった会社」の列も、この行は29社中5社。3,000〜1万回の行の75社中66社とは、ずいぶん差があります。

ただ、この記事のバズには「3万回以上」という条件も付いています。ふだん800回の会社にとって、3万回はふだんの37倍強です。ふだんが少ない会社ほど越える高さが上がるので、この行の低さを、そのまま「伸びにくい会社」の印と読まないでください。

「フォロワーがまだ少ないから、再生も少なくて当然」と考える必要も、なさそうです。244社のうち143社(59%)では、ふだんの再生のほうがフォロワー数より多くなっていました。フォロワー1千〜3千人の97社に絞っても67社です。フォロワーの規模ごとの数字は、TikTok企業アカウントの始め方と、他社の「ふつう」の数字の記事にまとめています。

TikTokのバズの基準は何回?10万回の線と「ふだんの何倍か」

検索上位の記事では、「10万〜100万回を超えたらバズ」という目安がよく出てきます。分かりやすい線ですが、企業アカウントに当てはめると、少し困ったことが起きます。

ふだん3,000回の会社にとっての大当たりも、ふだん10万回の会社にとっての不発も、10万回に届かなければ同じ「バズではない回」になってしまうのです。3章の表のとおり、企業アカウントのふだんは会社によって100倍以上違います。どの会社にも同じ線を引くと、どうしても無理が出ます。

この記事のバズは、「その会社のふだんの再生の5倍以上、なおかつ3万回以上」という線で数えています。越えたのは560本、6,943本の8.1%。244社のうち176社に、線を越えた回が1本以上ありました。

では、この560本のうち、10万回の目安まで届いていたのは何本か。315本、バズの56.2%です。残りの4割強は、10万回に届いていませんでした。

100万回まで届いたバズとなると、45本、8.0%。目安の上の端は、企業のバズの中でもひと握りです。

バズ560本の真ん中は約11.6万回で、その会社のふだんと比べると12.2倍でした。バズに入らなかった動画は、中央値で5,100回。当たった回とそうでない回のあいだには、それだけの距離があります。

4万回の1本は、バズと言っていい?

冒頭の4万回の1本を、この記事の数え方に当てはめてみます。ふだんが2,000〜8,000回の会社なら、4万回はふだんの5倍から20倍。3万回も超えているので、2つの条件をどちらも満たします。

バズ560本を再生の少ない順に並べると、下から1割の境目は40,870回でした。4万回は、バズの中では入り口に近い1本です。10万回の目安で見れば「まだバズではない」、自社のふだんと比べれば「はっきり当たった回」。会社のアカウントの数字として扱うなら、後者の見方のほうが実態に近いはずです。

反対に、ふだんの5倍を超えたのに3万回に届かず、バズに数えなかった回も168本(73社)ありました。ふだんの5倍が3万回に届かない会社では、こうした回が出てきます。この記事の線は、ふだんが数百回の会社にはかなり高い線です。自社のふだんの5倍を超えた回は、3万回に届かなくても、社内では当たりの回として扱ってかまいません。

バズのあった176社でも、直近約30本の中のバズは、半分の会社で2本以下です。1本だけの会社が47社あり、1本も無い会社も68社ありました。直近の30本に当たりが無くても、244社の3割近い会社が同じ状態です。当たりの回に近づくために何を変えるかは、親記事のTikTokでバズる方法で、定番のコツを244社のデータで確かめています。

いいね率の目安は1%台。「10%」と比べて落ち込まなくていい

いいねが再生の1%くらいしかないのは、少なすぎるのでしょうか。

検索上位の記事には「いいね率10%が目安」という数字も出てきます。企業アカウント244社の6,943本では、再生1,000回あたりのいいねは真ん中で13.1。いいね率にすると約1.3%です。10%を物差しにすると、企業の動画のほとんどが「足りない」ことになってしまいます。

バズした動画に絞ると、1,000回あたり8.2、約0.8%と、むしろ低くなりました。バズ以外の動画は13.7です。再生が広がるほど、いいねを押さない人にも届くから、と考えると筋は通ります。ただ、そこまではこのデータで確かめられていません。

いいねが再生の1%台なら、企業アカウントとしてはふつうの範囲です。4万回の回のいいね率が、ふだんの回より低く出ていたとしても、それだけで「中身が悪かった」と決める理由にはなりません。

再生回数は、投稿から2週間たってから比べる

月末の報告で扱いに困るのが、月末の数日前に出した回です。まだ伸びている途中なのか、もう止まったのか、その時点では見分けがつきません。

244社のデータは10月8日に取ったものなので、その日に投稿から何日たっていたかで、動画を分けることができます。それぞれの動画がその会社のふだんの何倍だったか、その中央値を日数ごとに見たのが下の表です。

取得した日に、投稿から何日たっていたか 本数 ふだんの何倍か(真ん中) バズ率
0〜2日 4本 0.56倍 0%
3〜6日 182本 0.53倍 3.8%
7〜13日 370本 0.68倍 5.4%
14〜29日 668本 0.91倍 7.2%
30〜59日 997本 0.98倍 9.4%
60日以上 4,722本 1.04倍 8.3%

BEEM調べ(企業244社の6,943本・2026年10月8日取得)。0〜2日は4本しかないため、読み取りには使っていません。

投稿からの日数ごとに見た、その会社のふだんの再生に対する倍率の中央値。2週間未満は0.53〜0.68倍、30日以降はほぼ1倍

投稿から2週間たっていない動画は、その会社のふだんの半分〜7割にとどまっていました。14〜29日で0.91倍、30日を過ぎるとほぼ1倍です。

この表は、同じ動画を毎日追いかけた記録ではありません。日数の違う別々の動画を、同じ日に並べた断面です。なので「◯日で伸び切る」とまでは言えません。それでも、投稿して数日の回がふだんより低く見えるのは、244社でもよく起きていたことでした。翌日の数字で良し悪しを決めず、2週間ほど待ってから比べる。この決まりは、8章の報告のひな形にもそのまま入れています。

投稿してから何時間で再生が入っていくかは、TikTokが伸びる時間の記事で、BEEM公式の記録をもとに扱っています。

BEEM公式の607本でも、平均は中央値の1.8倍だった

平均が膨らむのは、他社だけの話ではありません。BEEMが運用する@beem_officialの公開607本は、1本あたりの平均が約75.9万回、中央値が約42.6万回。244社ほどではないものの、平均は中央値の1.8倍あります。

平均を上回ったのは179本(29%)です。再生の多い上位10%、60本だけで、累計再生の40.8%を占めています。フォロワー約47万人のアカウントでも、一部の回が全体を引っぱる形は変わりませんでした。

投稿した年ごとに中央値を出すと、「ふだん」そのものも大きく動いています(その年の本数と、真ん中の1本の再生)。

  • 2020年:48本・10.1万回
  • 2021年:201本・91.8万回
  • 2022年:107本・46.9万回
  • 2023年:55本・27.3万回
  • 2024年:46本・14.5万回
  • 2025年:133本・35.4万回
  • 2026年:17本・9.3万回(10月13日取得で、出たばかりの動画を含む)

高い年と低い年では、10倍近い開きがあります。同じアカウントでも、ふだんの再生は年によってこれだけ変わる。比べる相手を「直近の自社」にしておきたいのは、このためです。何年も前の当たり年と今月を並べても、上がった下がったの話から先に進みません。

2023年1月以降の251本は、TikTok Studioに詳しいデータが残っています。この251本で、前後の回よりはっきり伸びた回(当たり。数え方は記事末に)を見ると、再生のうち「おすすめ」から来た割合は、当たりの回で85.2%、ほかの回で66.4%でした(どちらも真ん中の値)。

おすすめから来た割合で251本を4つに分けると、割合の高い4分の1では4割強が当たり。低い4分の1には、当たりが1本もありません。

おすすめに乗ったから伸びたのか、伸びたからおすすめに広がったのかは、この数字では分けられません。それでも、再生回数の横におすすめから来た割合を控えておくと、伸びた回の話がしやすくなります。この割合も、2章で触れたインサイトの画面で見られます。

上司への報告は、ふだんの1本・何倍か・数字を取った日で組み立てる

上司に見せる数字は、次のひな形に収まります。

月末の報告のひな形
  1. ふだんの再生:直近◯本の真ん中の1本は◯回(先月は◯回)
  2. 今月いちばん伸びた回:◯回。ふだんの◯倍
  3. 数字を取った日:どの回も、投稿から2週間以上たってから

ふだんの再生は、先月の自社と比べるための数字です。3章の表と並べるのは、ときどきで十分。毎月見たいのは、自社のふだんが上がったのか下がったのか、のほうです。平均を書かないので、大当たりが出た翌月に「平均が下がった」と言われることもありません。

いちばん伸びた回の欄で伝えるのは、その月の当たりの大きさです。ふだんの5倍を超えていれば、10万回に届いていなくても、自社にとっては当たりの回と言えます。244社のバズは、中央値でふだんの12.2倍でした。何倍だったかを添えるだけで、4万回の回の意味が上司にも伝わります。

最後の欄は、数字の取り方の決まりです。月末の数日前に出した回は、翌月の報告に回す。そう決めておけば、「今月の最後の回、伸びてないね」という話になりにくくなります。余裕があれば、再生1,000回あたりのいいねを添えてもいいでしょう(企業アカウントの中央値は13.1)。

口で伝えるなら、たとえば「ふだんの1本は◯回で、先月より少し上がりました。今月の4万回の回は、ふだんの◯倍です」。平均も10万回の線も持ち出さずに、自社の数字だけで話が終わります。

この記事の244社はどんな会社か。調べ方と、このデータで言えないこと

3章の地図を自社に当てはめる前に、その地図がどんな会社の数字でできているかを書いておきます。

調べた対象は、BEEMが集めた日本の企業のTikTokアカウントで、フォロワーが1,000人を超える244社。うち215社が会社名の公式アカウント、29社が社長や社員の名前で会社のことを発信しているアカウントです。各社の直近約30本、計6,943本の再生回数と反応の数を、2026年10月8日に取得しました。

開設したばかりのアカウント、個人のクリエイター、海外の会社のアカウントは入っていません。検索上位でよく見る「始めたばかりは100〜500回」という目安は、まさに開設直後の話なので、この244社の数字とは並べられません。業種や、広告(プロモート)を使ったかどうかも、このデータからは分かりません。再生回数は10月8日までの累計で、取得の直前に出た動画はその後も増えているかもしれません。真ん中の値や割合は、「直近約30本」という区切り方にも左右されます。

上司には「フォロワー1,000人を超えて続けている日本の企業244社の、直近の投稿で見た数字です」と伝えれば足ります。そのうえで、毎月比べる相手は先月の自社だと添えておけば、244社の数字を目標と取り違えられることもありません。

TikTokの再生回数についてよくある質問

検索上位の記事でも「1秒」「2秒」「再生が始まった時点」と書き方が分かれていて、TikTokの公式の説明で細かい条件が示されているのは、2026年10月19日時点では確認できませんでした。ループして見られた回や、自分で見た回の扱いも、はっきりとは分かっていません。

条件が分からなくても、比べ方は決められます。自社の回どうしを、いつも同じ画面の同じ「再生回数」で比べれば、数え方の細かい違いは比べる両方に同じようにかかります。

244社の6,943本には、再生0回の動画はありませんでした。100回未満は6本(0.1%)、200回未満でも0.6%です。この244社の動画に限れば、100回に届かない回はかなりまれでした。

何本も続けて100回前後で止まるときの考え方は、Q4と同じです。

失敗と決めるのは早そうです。244社では、各社のいちばん回った1本は、真ん中の会社でふだんの16.8倍ありました。その次の回がふだんの水準に戻れば、数字の上では十数分の1に「下がった」ように見えます。

比べる相手を、いちばん伸びた回から、ふだんの再生に戻してみてください。ふだんの半分〜2倍に入っていれば、2章で見た「いつもの範囲」です。

1本だけの落ち込みなら、珍しいことではありません。244社の6,943本でも、その会社のふだんの半分に届かなかった回は18.2%、5本に1本ほどありました。

気にしたいのは、ふだんの半分を下回る回が何本も続き、ふだんの再生そのものが下がってきたときです。そうなったら、中身や出し方を順に見直す合図と考えてください。見直す順番はTikTokが伸びないときの原因の切り分け方にまとめています。

再生回数は「どれだけ届いたか」の数字なので、届いた先で何が起きたかを添えると、話に厚みが出ます。244社の6,943本では、再生1,000回あたりの中央値が、いいね13.1、保存1.0、コメント0.4、シェア0.1でした。

コメントは1,000回見られて0.4件、シェアは1万回見られて1件ほどです。1本ごとの多い少ないで見るより、何本かまとめて見るほうが向いています。それぞれの数字が画面のどこに出ているかは、TikTokインサイトの見方の記事で確かめられます。

この記事の244社のデータには業種の項目が無いため、業種ごとの平均や中央値は出していません。投稿文の言葉から業種を推し量った目安は、TikTok企業アカウントの記事に載せています。

同業の数字が手に入らなくても、比べる相手を自社のふだんの再生にしておけば、業種の違いはあまり気にせずに済みます。

まとめ:平均ではなく、自社のふだんの1本と比べる

TikTokの再生回数の平均・目安・バズの基準
  • 企業244社・6,943本の再生回数は、平均56,686回、中央値6,294回。平均は一部の大当たりに引っぱられて約9倍に膨らみ、平均を超える回は7本に1本ほど
  • 1社ずつ見ても、平均を超える回は4本に1本ほど(244社の中央値)。自社の数字は、直近の投稿の真ん中の1本(ふだんの再生)で見る
  • 244社のふだんの再生は、3,000〜1万回の帯がいちばん多い(31%)。目標ではなく、企業アカウントの散らばりを知る地図として使う
  • 同じ会社でも1本ごとに10倍ほど上下する。ふだんの半分〜2倍なら、いつもの範囲
  • バズは10万回の線より、ふだんの何倍かで見る。ふだんの5倍以上かつ3万回以上で数えると、バズの4割強は10万回未満だった
  • いいねは再生の1%台がふつう。数字は投稿から2週間たってから比べる

「で、再生回数って多いの?少ないの?」には、平均ではなく、ふだんの1本と、その何倍だったかで答える。それだけで、あの4万回の回が自社にとってどれだけの当たりだったのかも、数字で説明できるようになります。

物差しが手に入ると、次に見えてくるのは、ふだんの帯が何か月たっても動かない、当たりの回がなかなかふだんの5倍に届かない、といった停滞です。そこから先は何を撮るかを変える段階で、企画の変え方は親記事のTikTokでバズる方法で確かめられます。どこから変えるかを社内だけで決めきれないときは、BEEMのTikTok運用代行に、これまでの再生回数を見せながら相談できます。

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この記事の監修者

株式会社BEEM代表取締役 豊田優人

豊田優人(とよだ・ゆうと)|株式会社BEEM 代表取締役

フォロワー約47万人の会社アカウント(@beem_official)を運用。公開中の607本で累計4.61億回再生、100万再生を超えた動画は137本(2026年10月13日時点)。株式会社BEEMは、企業のTikTok運用代行・広告運用・採用支援を提供している。

使ったデータと、言葉の決め方
1〜6章とFAQの数字は、BEEM調べ(日本の企業TikTokアカウント244社の直近約30本・計6,943本・2026年10月8日取得)です。「ふだんの再生」は、会社ごとに直近約30本の再生回数を並べたときの真ん中の値(中央値)です。バズは、ふだんの5倍以上で3万回以上にもなった動画(560本)を指します。いいね・保存・コメント・シェアは、再生1,000回あたりの中央値です。3章のフォロワーとの比較は、TikTok企業アカウントの記事で示した同じ244社の数字です。3章の「ふだん800回なら37倍強」は、3万回をふだんの再生で割った例です。7章は、BEEMの公式アカウント(@beem_official)で公開している607本(2026年10月13日取得)と、TikTok Studioで詳しい数字を見られる2023年1月以降の251本から出しました。7章の当たりは「前後20本の中央値の2倍以上」になった回(38本)で、244社のバズとは線が違います。会社が特定できる名前や投稿文、動画で使われていた曲名は、この記事には出していません。

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