TikTokのクイズ動画は、会社のアカウントでも当たる?企業244社のデータで見た出題の形・題材・撮り方

TikTokのクイズ動画|会社のアカウントで作る前に見る実測データ

最終更新日:2026年10月14日
執筆:BeeMedia編集部(株式会社BEEM)/監修:豊田優人(株式会社BEEM 代表取締役)

この記事を読んでほしい方
  • 企画会議でクイズ動画を撮ることが決まり、問題の作り方や撮り方を考えている、会社のTikTok担当の方
  • 「TikTok クイズ」で調べたら、クイズを解く側のページばかりで、作る側の情報が見つからなかった方
  • クイズが会社のアカウントでも当たるのかを、根拠をもって社内に説明したい方
会社のクイズ動画について、244社のデータで分かったこと
  • 同じ会社が出した動画どうしで比べても、クイズの回は当たりやすい側でした。クイズを2本以上出した39社では、クイズの回の23.8%、それ以外の回の10.5%が当たっています
  • 投稿文の言葉で見ると、「読み方」「わかる?」の形は当たった割合が高めで、「どっち」は低め。どれも数十本ずつの区分です
  • 題材は、漢字やなぞなぞのような仕事と関係のないものでも、自社の仕事の知識でも、どちらも当たった動画の側に多く入っていました
  • 当たったクイズの多くは、出題する人と答える人の掛け合いで、問いかけから始まり、長さの真ん中は55秒でした
  • コメントは多く付きますが、再生1,000回あたりで比べるとほかの回とほぼ同じ。当たったクイズの目的は、大半が「知ってもらう」ことでした

「現場でよく使うのは、AとBのどっちでしょう?」

たとえば、クイズ動画の台本の1行目にそう書いてみたとします。2問目を考えても、3問目を考えても、なぜかまた「どっち」の形になる。企画会議で「次はクイズをやってみよう」と決まり、撮影日ももう押さえてある。そんな状況で手が止まっている方も、いるかもしれません。

考え始めると、決めることは問題だけではありません。社員に答えてもらう形でいいのか。正解は最後に出すのか。何秒にまとめるのか。コメントで答えを募ったほうがいいのか。その奥には、もっと根っこの疑問もあるはずです。

「そもそもクイズって、会社のアカウントでも当たるの?」

答えから書きます。日本の企業アカウント244社の動画では、同じ会社が出した動画の中でも、クイズの回は当たりやすい側にありました。クイズを2本以上出していた39社に絞ると、クイズの回は23.8%、それ以外の回は10.5%が当たっています。ただし出題の形によって差があり、冒頭の「どっち?」の形は、当たった本数が少ない側でした。

「TikTok クイズ」の検索上位はクイズを解く側に向けたページが中心ですが(2026年10月14日時点)、この記事は作る側、会社のアカウントでクイズ動画を撮る担当者に向けて書いています。

会社のアカウントでも、クイズの回は当たりやすい側だった

この記事で「当たった」と呼ぶのは、その会社がふだん出している動画の再生数(直近約30本の中央値)を5倍以上上回り、しかも3万回に届いた回です。244社・6,943本のうち、この線を越えたのは560本。全体のバズ率は8.1%でした。

投稿文に「クイズ」「何でしょう」「いくら」のどれかが入った動画を、ここでは「クイズ系」と呼びます。225本・58社あって、当たったのは52本、バズ率は23.1%です。この数字は、TikTokでバズる方法の記事でも定番の方法の答え合わせの中で触れました。

「それって、もともと当たりやすい会社がクイズを出していただけじゃない?」

もっともな疑問です。会社によって、ふだんの再生数も当たりやすさも大きく違います。それなら、会社をそろえて比べれば確かめられるはず。クイズ系を出したことのある会社に絞り、同じ会社のクイズの回とそれ以外の回を並べたのが、次の2行です。

  • クイズ系を1本以上出した58社:クイズの回225本のうち23.1%、それ以外の回1,489本のうち10.1%が当たり
  • クイズ系を2本以上出した39社:クイズの回206本のうち23.8%、それ以外の回954本のうち10.5%が当たり

同じ会社が出した動画どうしで、クイズの回はおよそ4本に1本、それ以外の回は10本に1本ほど。会社の顔ぶれをそろえても、差は残りました。

同じ会社の中で比べたTikTokのクイズの回とそれ以外の回のバズ率。クイズを2本以上出した39社でクイズの回23.8%、それ以外10.5%

とはいえ、これで「クイズにすれば当たる」とまでは言えません。どの回をクイズにするかは、各社が選んでいます。手応えのある題材だからクイズにした、出演者がそろう日に撮った、といった事情が混ざっていても、数字の上では区別がつかないんです。それにクイズという型は、長さや題材、出る人の数とも一緒に動いていて(4章)、どれが効いたのかまでは切り分けられていません。

出題の形で差があった:「読める?」「わかる?」と「どっち?」

では、冒頭の「AとBのどっち?」は、ほかの会社の動画ではどうだったのか。投稿文には「何て読む?」「どっち?」のように、出題の形が分かる言葉が入っていることがあります。言葉ごとに動画を分けると、当たり方にかなり開きがありました。

投稿文に入っていた言葉 本数(社数) 当たった本数・バズ率 読むときの注意
読み方・何て読む・読める 21本(10社) 7本・33.3% 当たりは5社から。1社で最多3本
わかる?・わかった人・わかる人 31本(20社) 8本・25.8% 当たりは6社から。1社で最多3本
問題・第◯問・問目 33本(21社) 4本・12.1% 本数が少ない
いくら・値段・何円・金額 16本(12社) 2本・12.5% 本数が少ない
正解・答え 84本(44社) 10本・11.9% この表の中では本数がいちばん多い
何でしょう・何だと思う・これ何・何に使う 9本(9社) 1本・11.1% 本数が少ない
どっち・どれでしょう・どれが 58本(36社) 3本・5.2% 当たりは3社に1本ずつ。再生はその会社のふだんとほぼ同じ(中央値0.98倍)
何秒・何分・何キロ・何トン・何本・何個・何人 9本(9社) 0本 本数が少ない
コメントで・コメント欄 48本(22社) 3本・6.2% 5章で扱います

BEEM調べ(日本の企業TikTokアカウント244社の直近約30本・計6,943本・2026年10月8日取得)。投稿文に含まれる言葉で動画を分け、それぞれのバズ率を出したものです。244社全体のバズ率は8.1%。

当たった割合が高めに出たのは、「読み方」と「わかる?」の2つ。ただ、どちらも21本・31本しかない区分です。逆に「どっち」「どれでしょう」と書いた58本は、当たったのが3本(5.2%)だけで、全体の8.1%も下回りました。

長さの違いで説明がつくわけでもなさそうです。動画の長さの真ん中の値は、「読み方」が52秒、「どっち」が54秒で、ほとんど変わりません。では何が差を生んだのか。そこは、投稿文の言葉を数えるだけでは見えてこない部分です。

上位の2行は、当たりが数社に集まっています(どこまで強く読めるかは7章で)。形の優劣を決める表というより、台本を見直すきっかけにする表です。2択の1問を、別の形に書き換えられないか試してみてください。下の3つは業種を仮に置いて作った書き換えの例で、実際に投稿された動画ではありません。

  • 建設:「AとBの資材、どっちが重い?」→「現場の看板にあるこの言葉、何て読む?」
  • 物流:「この2つの荷物、どっちが先に出る?」→「段ボールに付いたこのマーク、何のことかわかる?」
  • 飲食:「AとBの魚、どっちが高い?」→「この魚の漢字、読める?」

2択の問題を捨てる必要はありません。「どっち」の回は、当たりこそ少なかったものの、再生はその会社のいつもとほぼ同じでした。撮影日に、2択の版と書き換えた版を両方撮っておく手もあります。

何を出題するか:仕事と関係のない題材も、自社の仕事の知識も

うちのような地味な業種で、何を出題すればいいのか。この迷いには、題材の数字が手がかりになります。ここで使うのは投稿文の言葉ではなく、動画の中身をAIが見て「クイズ・参加型」と判定した動画です。当たった動画560本のうち93本、ふつうの動画300本のうち27本がこの型でした。

ふつうの動画というのは、比べる相手として用意した束です。再生数がその会社のふだんの0.5〜1.5倍だった回の中から、無作為に選びました。93本と27本の本数の差そのものには意味がないので、それぞれの中で何割を占めたかで比べます。題材で分けると、次の3つになりました。

  • 仕事と関係のない娯楽(漢字・なぞなぞ・雑学など):当たった動画の中に55本(9.8%)、ふつうの動画の中に13本(4.3%)。当たりは21社から
  • 自社の仕事の知識・裏側(道具・値段・工程など):当たった動画の中に25本(4.5%)、ふつうの動画の中に6本(2.0%)。当たりは12社から
  • 職場あるある・社員いじり:8本と6本。本数が少なく、どちらに多いとも言えない

なぞなぞや難読漢字のクイズを企画に出したら、「それ、うちの会社と関係なくない?」と上司に返されそうな気もします。けれど、題材を社内の仕事に絞らなくても、当たった側から外れるわけではありませんでした。上の55本は、当たったクイズを題材で分けたときにいちばん大きな束です。

かといって、仕事の題材が不利だったわけでもありません。こちらも、ふつうの動画より当たった動画のほうに多く入っていて、AIの判定に自信のある動画だけに絞っても、差は残っていました(ふつうの動画の側は6本と少ないので、向きを見る程度の数字です)。どちらかを選ぶと外れる、という分かれ方はしていません。

題材の例を、業種を想定して挙げておきます。

  • 仕事と関係のない題材:休憩中の社員に難読漢字を1問ずつ出す/朝礼前に、なぞなぞを1問だけ出し合う
  • 自社の仕事の題材:建設なら図面に出てくる記号の意味、物流ならトラックの荷台に書かれた表示の読み方、介護なら現場で使う専門用語の読み方
  • 製造なら、部品や工具の写真を見せて「これ、何に使う?」と聞く/飲食なら、厨房にある道具の名前や、仕込みの順番を当ててもらう

業種でも見てみます。ここでいう業種は、投稿文に業種の言葉が3回以上出てくる会社を、その業種と読んだ目安です。ある程度の本数で数字が出たのは建設で、物流はそれより本数がぐっと少なくなります。

  • 建設・職人と読める79社:14社がクイズ系を出していて、その38本のバズ率は26.3%(この業種の動画全体では7.8%)
  • 物流・運送と読める31社:クイズ系は10社の20本で、バズ率は35.0%(この業種の動画全体では7.3%)。20本と少ないので、数本の違いで割合が大きく動きます

製造・工場(4社・6本で当たり0本)や介護・医療(2社・2本)は、クイズを出している会社がまだ少なすぎて、当たりやすいかどうかを語れる段階にありません。製造の当たり0本も、向いていない証拠というより、試した会社が4社にとどまっている、と読むほうが自然です。

出題できる題材を社内のどこから拾ってくるかは、「TikTokのネタ探し」という姉妹記事で扱います。クイズ以外の型も含めて企画を並べて比べたいときは、「TikTok企画の一覧」も参考にしてください。

クイズ動画の作り方:誰が出るか、最初の一言、長さ、撮影当日の段取り

誰が出るか、最初に何を言うか、何秒にまとめるか。このあたりは、撮影の日までに決めておきたいところです。手がかりは3章と同じ、AIがクイズ・参加型と判定した当たった93本とふつうの27本です。

決めること 当たったクイズ93本 ふつうのクイズ27本 読み方
誰が出るか 2人以上の掛け合い79本、社員1人13本、経営者・幹部1本 2人以上の掛け合い23本、社員1人2本、経営者・幹部1本 当たった側もふつうの側も、掛け合いが大半
最初に何を言うか 問いかけ・クイズで始める60本、お題・断言で始める30本 問いかけ・クイズで始める11本、お題・断言で始める12本 当たったほうに、問いから入る回が多い
何秒にまとめるか 長さの中央値55秒 長さの中央値50秒 差は5秒ほど

BEEM調べ。244社の当たった動画560本(176社)と、比べる相手のふつうの動画300本(141社)をAIが文字起こしと映像から分類し、クイズ・参加型と判定された回だけを数えています。

1行目は、少し慎重に読みたい行です。当たったクイズの85%(79本)は2人以上の掛け合いでした。ただ、ふつうのクイズでも27本中23本が掛け合いです。クイズという型は、当たった回でもふつうの回でも、出題する人と答える人の2人以上で撮られていました。掛け合いは「当たる条件」というより、クイズを撮るときの基本の形と考えたほうが実態に近そうです。

差が見えたのは、最初の一言のほうでした。当たったクイズは93本中60本が、問いかけやクイズそのもので始まっています。ふつうのクイズでは27本中11本で、「今日は〇〇クイズをやります」のようにお題を告げて始める回(12本)と同じくらいでした。もっとも、比べる相手のふつうのクイズは27本と少なく、数本の違いで割合が動きます。問いから入る回が当たった側に多かった、という向きだけ受け取っておくのが無難です。

「クイズはテンポが命だから、15秒くらいに切ったほうがいいのでは?」

そう考える方もいると思います。ところが、投稿文にクイズ系の言葉があった225本の中に、15秒以下の動画は1本もありませんでした。長さで分けたバズ率も出しています。

  • 16〜30秒(16本):18.8%
  • 31〜60秒(123本):20.3%
  • 61秒以上(86本):27.9%

どの長さでも全体の8.1%を上回っていて、いちばん高いのは61秒以上でした。16〜30秒の区分は16本と少なめです。それに長さは、問題をいくつ入れるか、掛け合いをどれだけ残すかで決まってくるものです。秒数は先に決める目標というより、台本を組んだ結果として見ておくくらいでいいでしょう。クイズ以外も含めた秒数ごとの当たり方は、TikTok動画の長さで確かめられます。

台本と撮影当日の段取り

ここからは編集部の提案で、数字の裏付けはありません。上の表の作りをなぞりつつ、撮影の場で迷いやすいところを先に決めておくための一案です。

台本は、1問ごとに次の流れで組むと、どこで切っても話がつながります。

  • 出題役が問題を言う。同じ問題文を画面にも文字で出し、音を消して見ている人にも伝わるようにする
  • 回答役が考えて、答える。考えている間は編集で詰めすぎず、見ている人も一緒に考えられる余白を残す
  • 正解を出す
  • 正解にまつわる一言を添える(仕事の題材なら、現場でどう使われているか)

正解を1問ずつ出すか、最後にまとめて出すかは、どちらでも組めます(Q2)。1問ずつなら途中で離れた人にも答えが届き、まとめれば最後まで見る理由が残ります。1本に入れる問題の数は、長さから逆算します。この流れを1分前後に収めるなら、問題は数問までに落ち着くはずです。

撮影当日は、出題役・回答役・撮る人の3役を先に決めておくと進みが早くなります。問題と正解は出題役の手元のカードにだけ書き、回答役には撮影まで見せません。答えを知ってしまった回答役で撮り直すと、考える間や驚きが作り物になりやすいので、撮り直すなら問題を替えるか、回答役を替える。そのために、使う予定より多めに問題を用意しておくと安心です。

「クイズはコメントが増えるから伸びる」は本当か

検索上位の解説記事には、「クイズはコメントを誘うので伸びる」「クイズ動画はアルゴリズムで優遇される」と書かれているものがあります。どちらも、根拠になる数字は示されていません。このうち外から見える数字で確かめられるのは、コメントの話のほうです。

コメントの数だけを見ると、たしかに多く付いています。その会社のふだんの動画と比べて、クイズ系のコメント数は中央値で1.50倍(それ以外の回は1.00倍)。ただ、再生数のほうも1.30倍(同じく1.00倍)に伸びていました。そこで、再生1,000回あたりに直してみます。

  • コメント:クイズ系0.33件、それ以外の回0.36件
  • 保存:クイズ系0.79件、それ以外の回0.97件
  • シェア:クイズ系0.06件、それ以外の回0.11件

コメントが多く見えたのは、再生が多かった分でした。見た人がコメントを書く割合は、ほかの回とほとんど変わりません。保存とシェアは、むしろクイズ系のほうが少なめです。コメントの数だけを見ていたら、クイズは見た人の反応を多く引き出す、と読み違えるところでした。

再生1,000回あたりのコメント・保存・シェア。TikTokのクイズの回とそれ以外の回の比較

投稿文に「コメントで」「コメント欄」と書いた48本(22社)も、バズ率は6.2%で、全体の8.1%を下回っています。「答えはコメントで教えて」と書き添えても、それで当たりやすくなる形は見えませんでした。

アルゴリズムで優遇されているかどうかは、このデータでは確かめられません。数えたのは外から見える再生数と反応で、TikTokの中でどう扱われたかは見えないからです。コメントが先か再生が先かも、分けられていません。「クイズは最後まで見られやすいから伸びる」という説明も同じ扱いで、最後まで見られた割合(視聴完了率)は投稿したアカウントの中でしか見られず、外から集めた6,943本では比べようがないんです。再生あたりで比べるかぎり、クイズのコメントは特別多くありませんでした。

自社のクイズの回を振り返るときも、コメントの数ではなく、再生あたりの数で比べてみてください。最後まで見られた割合も、自社の動画ならTikTok Studioで確かめられます。動画ごとの数字を見る場所は、TikTokインサイトの見方にまとめています。

クイズの回を、商品や採用につなげるには

ここで気になるのは、当たったあとのことではないでしょうか。再生が伸びても、問い合わせや応募につながらなければ、社内で続ける理由を説明しにくいものです。

まず、当たったクイズがそもそも何のための回だったか。AIは中身を判定するとき、動画の目的も分けています。当たったクイズ93本のうち74本は認知・バズ狙い、12本は社風・人柄を伝えるもので、求人が目的だったのは4本でした(ふつうのクイズでは、それぞれ17本・8本・1本)。当たったクイズの大半は、まず知ってもらうための回だったわけです。その先、クイズの回から問い合わせや応募が何件生まれたかは、公開されている数字には出てきません。

そこで、つなぎ方は私たちならこうする、という案として書きます。

  • 何回かに1回は、自社の仕事を題材にする(3章のとおり、仕事の題材のクイズも当たった動画の側に多かった)
  • 正解を出したあとの一言で、その知識を自社のどの仕事で使っているかに触れる
  • 応募の呼びかけはクイズの回に詰め込まず、求人の回に任せる(求人の回をどう作るかはTikTokの採用動画の作り方へ)

BEEMの公式アカウントの話も1つだけ。公開している607本のうち、投稿文にクイズ系の言葉があるのは3本だけ(どれも2024年)で、当たり外れを比べる材料にはなりません。それでも、TikTok Studioに詳しい記録が残る251本のうち、再生に占める「検索」からの割合がいちばん高かったのは、何問正解できるかを問いかけるクイズの回でした(26.5%。251本の中央値は1.6%)。1本だけの話ですが、おすすめ以外の入り口から見つけてもらえたクイズの回も、実際にあったことになります。

この記事の数え方と、数字から分からないこと

社内でこの数字を出す前に、どこまで信じていいかを押さえておいてください。

数えたのは、BEEMが集めた日本の企業アカウント244社の直近約30本、計6,943本です(2026年10月8日取得)。個人の発信者や海外のアカウントは入っていません。再生数は取得した日の値なので、その直前に出た動画は、そのあとも伸びているかもしれません。クイズ系・出題の形・長さ別・業種の数字は、全6,943本の投稿文の言葉で分けたバズ率です。コメント・保存・シェアの比べ方も、同じ6,943本を投稿文の言葉で分けて数えています(こちらはバズ率ではありません)。題材・出る人・最初の一言・目的は、当たった560本とふつうの300本、合わせて860本の中身をAIが分けたもので、こちらはバズ率ではなく、それぞれの中で占めた割合です。

クイズにしたから当たったのかどうかは、1章で書いたとおり切り分けられていません。ここでは、それ以外に数字を読むときの注意をまとめます。

AIの判定にも揺れがあります。860本のうち338本は、AIが判定に自信を持てなかった(確信度「低」)動画でした。この338本を除いて数え直しても、クイズ・参加型が当たった動画の側に多いことは変わりませんでした。一方で、比べる相手のふつうのクイズは27本で、題材や出る人、最初の一言の区分まで細かく分けると、数本の違いで割合が動きます。

投稿文の言葉で分けた数字は、言葉と中身がずれることがあります。クイズと書いていないクイズは入らず、「どっち」と書いたクイズでない動画は入ります。本数の少ない行もあります。「読み方」の当たり7本は5社から、「わかる?」の8本は6社からで、どちらにも1社で3本を当てた会社がありました。数社の得意な作りが、そのまま割合に出ているのかもしれません。業種の目安の物流(20本)も同じで、いずれも傾向をつかむための数字です。その業種の分け方自体も、投稿文に業種の言葉が3回以上出る会社をそう読んだだけなので、会社の実際の業種とずれている場合があります。

自社に当てはめるときにも、気をつけたいことがあります。244社のふだんの再生数は、会社ごとの中央値で5,744回でした。ふだんが数百回のアカウントだと、5倍を越えても3万回には届かないことがあります。23.8%や23.1%は、クイズを出した会社をならした数字で、自社の次の1本が当たる見込みではありません。この記事で使った物差しと同じく、自社の中でクイズの回とそれ以外の回を並べるのが、いちばん確かめやすい方法です。

TikTokのクイズ動画についてよくある質問

ほかの会社の出し方が目安になります。クイズ系を出した会社の直近約30本のうち、クイズ系が占める割合は中央値で6.7%。30本のうち2本ほどで、真ん中の会社でも、ときどき混ぜる程度でした。決まった正解の本数があるわけではないので、目標から決めるより、出せる問題の手持ちから決めるほうが続きます。撮影1回で数本分の問題を撮っておけるなら、それを数週間に散らして出す、という組み方もできます。

どちらかに決める必要はありません。迷ったら、同じ問題で正解を途中で出す版と最後に出す版を作り、自社の数字で比べてみるのがいちばん確かです。検索上位の解説記事には「正解は最後に置く」とするものもありますが、企業の動画で比べた数字は示されていませんでした。今回の244社の集計も、正解を出した位置までは分けていません。

撮れます。当たったクイズ93本のうち13本は、社員1人が出ている回でした。出題を画面の文字に任せて、社員が答える側に回れば、1人でも出題と回答の形になります。それでも、当たったクイズの大半は2人以上の掛け合いでした。2人目は、撮影する人が画面の外から問題を読む形でも始められます。

使うかどうかは、本人がどう受け止めるか次第です。撮影の前に「間違えた場面も使うことがある」と伝えておき、編集したものを投稿前に本人に見てもらうと、あとで揉めずに済みます。間違いを笑う編集ではなく、正解を出したあとに回答役が「そうなんだ」と受け取る流れにしておけば、本人も見ている人も嫌な気持ちになりにくいはずです。

商品や材料をそのまま題材にできるので、作りやすい形ではあります。ただ、投稿文に「いくら」「値段」「何円」「金額」を含む動画は16本(12社)で、当たったのは2本(12.5%)。本数が少ないので、ほかの形と比べた当たりやすさは、まだ読み取れない数字です。自社の商品や仕入れの値段を出すときは、社内で出してよい金額かを先に確かめておきましょう。

クイズ・参加型は、当たった動画の側に多い型でした。AIが企画の型で分けた860本では、当たった動画560本のうち93本(16.6%)がクイズ・参加型で、ふつうの動画300本の中では9.0%です。この記事はクイズに絞っているので、ほかの型との並びは、姉妹記事「TikTok企画の一覧」で扱います。型を決めたあと、どう台本に落とすかはTikTokの企画の立て方にまとめています。

まとめ:「どっち?」の1問から、撮れる台本へ

クイズ動画の撮影前に決めること
  • 会社のアカウントでも、クイズの回は当たりやすい側だった。クイズを2本以上出した39社の中で、クイズの回23.8%、それ以外10.5%
  • 出題の形は、投稿文の言葉で見ると「読み方」33.3%・「わかる?」25.8%が高め、「どっち」5.2%は低め(どれも数十本の区分)
  • 題材は、仕事と関係のない娯楽も、自社の仕事の知識も、どちらも当たった動画の側に多い
  • 撮り方は、出題する人と答える人の掛け合いが基本。当たったクイズは問いかけで始まる回が多かった(93本中60本。ふつうのクイズは27本中11本で、比べる側の本数は少ない)。長さの真ん中は55秒で、15秒以下のクイズ系は0本
  • コメントは多く付くが、再生1,000回あたりではほかの回とほぼ同じ。「コメントで」と書いた回も当たりやすくはなかった
  • 当たったクイズの目的は大半が認知(93本中74本)。求人が目的の回は4本だった
  • 撮影当日は、出題役・回答役・撮る人を決め、問題カードは回答役に見せない。間違えた場面を使うなら本人の了承を先に

冒頭の「AとBのどっちでしょう?」は、捨てなくて構いません。2択だけで並べずに、読み方や「わかる?」の形の問題も1問混ぜてみる。答える人をもう1人立てて、1分前後を目安に撮る。撮影日の段取りは、これでひとまず決まるはずです。

撮り始めてから効いてくるのは、問題の在庫です。クイズは1本ごとに問題を使い切ります。しかも仕事を題材にした問題は、その正解が本当に合っているか、社外に出してよい情報かを、現場や上長に確かめてから使うことになります。問題を考えてから社内の確認を通すまでの流れが、撮影日までに回る形になっているかどうかで、2本目以降の進み方が変わってきます。問題づくりと確認の段取りから一緒に組み立てたいときは、BEEMのTikTok運用代行にご相談ください。

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この記事の監修者

株式会社BEEM代表取締役 豊田優人

豊田優人(とよだ・ゆうと)|株式会社BEEM 代表取締役

フォロワー約47万人の会社アカウント(@beem_official)を運用。公開中の607本で累計4.61億回再生、100万再生を超えた動画は137本(2026年10月13日時点)。株式会社BEEMは、企業のTikTok運用代行・広告運用・採用支援を提供している。

数字の扱いについて
この記事の数字は、BEEM調べ(日本の企業TikTokアカウント244社の直近約30本・計6,943本・2026年10月8日取得)です。「当たった(バズ)」は、再生数がその会社の直近約30本の中央値の5倍以上で、しかも3万回以上だった動画を指します(560本・176社)。クイズ系・出題の形・長さ別・業種の数字は、全6,943本の投稿文に含まれる言葉で分けたバズ率です(コメント・保存・シェアの比較も同じ6,943本からですが、バズ率ではありません)。同じ会社の中の比較は、クイズ系を出した58社(2本以上出した39社)の動画に限ってクイズ系の回とそれ以外の回を比べたものです。題材・出る人・最初の一言・目的・長さの中央値は、当たった560本と、比べる相手の300本(141社。再生がふだんの0.5〜1.5倍だった回から無作為に抽出)の計860本について、AIが文字起こしと映像から分類した結果です。示しているのはそれぞれの束の中で占めた割合で、バズ率ではありません。業種は、投稿文に業種の言葉が3回以上出る会社をその業種と読んだ目安です。BEEM公式の例は、TikTok Studioに詳しい記録が残る251本から取りました。他社の会社名やアカウント名、使われた音源の名前、投稿文の文面は、この記事には出していません。

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