TikTok採用とは?企業の採用活動での使い方と始め方を、企業244社の求人の回とBEEM自社の採用の実数から

TikTok採用とは? 使い方と始め方を、企業244社と自社採用の実数で

最終更新日:2026年10月16日
執筆:BeeMedia編集部(株式会社BEEM)/監修:豊田優人(株式会社BEEM 代表取締役)

この記事は、企業がTikTokを自社の採用活動に使う方法についての記事です。TikTokを運営する会社そのものの求人をお探しの方は、TikTokの公式の採用サイトをご確認ください。

この記事が役に立ちそうな方
  • 求人媒体に出しても若い人の応募が集まらず、TikTokでの採用を任された(または任されそうな)採用・広報の担当の方
  • 成功事例の記事は読んだものの、自社でやったら何が起きるのか、何を撮ればいいのかが見えない方
  • 始めるかどうかを、出どころのはっきりした数字をそろえて社内で相談したい方
企業244社のデータとBEEM自社の採用から見えたこと
  • 企業がTikTokを採用に使う方法は、会社のアカウントでの投稿・広告・ライブの3つ。BEEMが自社の社員を募集したときは、広告(約40日・20万円)で7名、ライブ(配信60時間56分)で6名を採用しました(1社の結果)
  • 244社の59%は、ふだんの再生がフォロワーの数を上回っていました。フォローしていない人にも届くことが、採用に使う理由になります。向き不向きを分けるのは、業種より続けられる体制です
  • 日本の企業アカウント244社のうち、133社(55%)が求人の話を投稿していました。ただ、求人の回は同じ会社のほかの回より当たりにくい側です(5.8%と9.6%)
  • 求人が目的の動画どうし(当たった72本とふつうの57本)で比べると、当たった側には待遇や条件をはっきり言う説明の回が多く、社員インタビューは少なめでした

求人媒体に掲載を出しても、若い人からの応募がほとんど来ない。たとえばそんな時期に、上司がどこかの記事を持ってきて「TikTokで採用できるらしいよ。うちもやれない?」と言ってきたら、どう返すでしょうか。

調べてみると、出てくるのは「Z世代の採用にはTikTok」「応募が◯倍に」といった成功事例の話ばかり。景気のいい数字は並んでいても、自社で始めたら何が起きるのかは書かれていません。求人の動画を出せば、応募は来るのか。社員に出てもらうのは、嫌がられないか。上に何と報告すればいいのか。読むほど、分からないことのほうが増えていく感じがするかもしれません。

実際、検索上位に並ぶ企業向けの記事15本のうち14本は、運用代行や人事サービスを売る会社の記事でした。順番もほぼ同じで、メリットとデメリット、成功事例◯選、コツ、始め方。事例に添えられた数字には、出どころが書かれていません。

この記事では、企業がTikTokを採用活動に使う話を、出どころのはっきりした2つのデータで書いていきます。1つは、BEEMが自社の社員を採用したときの、応募から採用までの実数。もう1つは、BEEMが集めた日本の企業TikTokアカウント244社の投稿6,943本です。企業がなぜ採用にTikTokを使うのか。求人の話をしている会社はどれくらいあり、求人の回はどう見られていたのか。当たった求人の回には、どんな中身が多かったのか。後半では始め方と、社内で説明するときにこの数字で言えること・言えないことを分けて整理します。

TikTok採用とは?企業が採用活動でTikTokを使う3つの方法

TikTok採用とは、企業がTikTokを使って働く人を集める採用活動のことです。会社や仕事の中身を動画で知ってもらい、求人ページや応募フォームへ進んでもらう。求人媒体の求人票とは別に、もう1つ入口を持つイメージです。

使い方は、大きく3つに分かれます。検索上位の記事は、ほとんどがこのうち1つめの「会社のアカウントでの投稿」だけを前提に書かれていて、広告やライブで人を集める話はほぼ出てきません。

使い方 何をするか 主にかかるもの BEEMが自社の採用で使ったときの数字
会社のアカウントでの投稿 仕事の中身や職場、働く人を撮って、会社のアカウントから出し続ける 企画・撮影・編集にかかる社内の人の時間 この記事では、企業244社の再生のデータで扱う(2〜3章)
TikTok広告 求人の動画に広告費をかけて、狙った人のおすすめ欄に届ける 広告費と、広告用の動画を作る時間 約40日・20万円で、リード(応募・問い合わせ)95件→面談27件→採用7名
TikTokライブ 社長や社員が生配信で仕事や会社のことを話し、見ている人の質問に答える 配信に出る人の時間 配信60時間56分で、応募46件→面談32件→採用6名

右の列は、株式会社BEEMが自社の社員を募集したときの数字です。広告とライブそれぞれの経過は、BEEM自社の採用の事例としてSNS採用の事例で追えます。

広告とライブの数字は、BEEMという1社の結果です。BEEMはTikTokの運用そのものを仕事にしている会社で、会社のアカウントにはフォロワーが約47万人います。同じ20万円、同じ60時間で、どの会社でも同じ人数が採れるとは言えません。

「じゃあ、うちも広告に20万円かければ7人採れるってこと?」

そう聞かれたら、この表は見込みの数字ではない、と返すのが正確です。この表から持ち帰れるのは、人数よりも、どの段階で人が減るかのほうでしょう。広告ではリード95件のうち面談まで進んだのが27件、ライブでは応募46件のうち32件でした。応募が来ても面談に来ない人がいて、面談しても採用にならない人がいる。段階ごとに数を残しておけば、自社で試したときに、どこで詰まったのかを見分けられます。

企業がTikTokを採用に使う理由は、フォロワーの外に届くこと

求人媒体に来るのは、もともと仕事を探している人です。TikTokを採用の入口に足す理由は、その外にいる人の目に入るところにあります。

フォローしていない人にまで届いているかどうかは、ふだんの1本の再生とフォロワーの数を比べると見当がつきます。244社で再生のほうが多かったのは143社、59%の会社でした。フォロワーが1千〜3千人と小さめの97社に限っても67社、3社に2社ほどがそうです。アカウントがまだ小さいうちから、動画はフォロワーの外のおすすめ欄に流れていることになります。

1本で10万回を超えた動画を持つ会社も、244社のほぼ半分にあたる121社ありました。小さめの97社の中にも、そういう1本を持つ会社が27社あります。

求人媒体を開いていない人の目に、会社の名前と仕事の中身が入る余地がある。企業が採用の入口にTikTokを足す理由は、まずここにあります。

TikTok採用が向く会社・向かない会社は、続けられるかどうかで分かれる

では、どんな会社なら向いているのか。業種で向き不向きを分けられる数字は、このデータにはありません。手がかりになるのは、続けられるかどうかのほうです。

244社はどこも、フォロワーが1,000人を超えるまで投稿を重ねてきた会社です。それでも、最後の投稿が90日以上前の会社が58社ありました。ここまで育ったアカウントでも、およそ4つに1つは止まっていたことになります。

採用のためのアカウントは、募集が落ち着いた時期にも出し続けないと、次に人が欲しくなったときに見てもらえる場がありません。出てくれる社員と、撮って投稿する人の手を、採用の山場以外の月にも確保できるか。向く会社かどうかは、始める前にそこを確かめると見えてきます。

広告費や運用代行の相場はSNS採用の費用の記事で扱っています。ここから先は、多くの会社が最初に手をつける会社のアカウントでの投稿について、244社のデータで答えます。

会社のTikTokで求人の話をしている企業は、244社のうち133社

会社のアカウントで求人の話をするのは、どのくらい当たり前のことなのか。BEEMが集めた日本の企業TikTokアカウント244社(フォロワー1,000人超)のうち、投稿文に「求人」「募集」「採用」のどれかが入った動画を出していた会社は、133社ありました。2社に1社強、55%です。

求人の回ばかり出している会社が多いわけではありません。133社それぞれの直近約30本に占める求人の回の割合は、真ん中の会社で16.7%、6本に1本ほど。下から4分の1の会社は6.7%以下と、たまに混ぜる程度です。一方で上から4分の1の会社は42.9%を超え、投稿の4割以上が求人の回になっています。

見られ方を比べるには、物差しが要ります。ここでの「当たった動画(バズ)」は、再生がその会社のいつもの5倍以上、しかも3万回以上になった動画です。いつもの値には、各社の直近約30本を再生の多い順に並べて、ちょうど真ん中にくる1本の再生数を使います。244社の6,943本では、560本がこの線を越えていました。全体の8.1%です。

133社それぞれの中で、求人の回とそれ以外の回を分けて比べると、バズ率は求人の回が5.8%、それ以外の回が9.6%。求人の回は100本に6本ほど、ほかの回は10本ほどが当たった計算です。会社どうしではなく同じ会社の中で比べているので、もともと見られやすい会社かどうかの違いは、この数字には混ざりにくくなっています。

開き方は業種で違いました。投稿文の言葉から業種を推し量ると、物流・運送の会社では31社のうち19社が求人の回を出していて、その152本のバズ率は3.3%。同じ会社のそれ以外の回は8.1%でした。建設・職人の会社は79社のうち47社、求人の回は320本で、6.9%と7.9%。物流ほどの開きはありません。

求人の回は、出さないほうがいいのでしょうか。

この数字だけでそう決めるのは、早そうです。会社ごとに、直近の投稿に占める求人の回の割合で並べ直すと、求人の回がまったく無い会社と、半分を超える会社のバズ率の差は1ポイントもありませんでした。求人の回を混ぜている会社のアカウントが、全体として見られなくなっているわけではありません。割合ごとに会社を区切って比べた表は、痛い・つまらないと言われる企業TikTokの記事で見られます。

求人が目的の動画どうしで比べると、当たった側に多かった中身と少なかった中身

求人の回が当たりにくい側だったとしても、その中で当たった回はあります。それは、どんな中身の回だったのか。

ここからの材料は、動画の中身をAIで分類した860本で、内訳は当たった560本と、比べる相手として選んだ300本です。300本のほうは、再生がその会社のいつもの0.5〜1.5倍に収まった動画の中から無作為に取り出したもので、以下「ふつうの動画」と呼びます。この860本の文字起こしと映像をもとに、目的・企画の型・テーマ・出演者をAIに判定させました。目的が「求人」と出たのは、当たった側で72本(46社)、ふつうの側で57本(40社)です。

次の表は、この2つの束のそれぞれで、ある中身が何%を占めていたかを並べたものです。撮れば何%の確率で当たる、という読み方をする数字ではありません。

中身 当たった72本の中で ふつうの57本の中で 判定に自信の低い動画を除くと(当たった55本/ふつう35本)
企画の型:説明・告知 36.1% 21.1% 43.6%/31.4%
テーマ:待遇・求人 65.3% 45.6% 70.9%/60.0%
出演者:社員1人 41.7% 31.6% 43.6%/34.3%
企画の型:インタビュー・対談 15.3% 28.1% 14.5%/37.1%
企画の型:現場・作業紹介 8.3% 19.3% 7.3%/8.6%(差がほぼ消える)

BEEM調べ(日本の企業TikTokアカウント244社の当たった動画560本・ふつうの動画300本のうち、AIが目的を「求人」と判定した動画)。当たった72本は46社から集まったもので、1社で最も多い会社は5本です。

当たった側に多かったのは、説明・告知の型と、待遇・求人のテーマでした。言い換えると、待遇や募集の条件を、画面の中ではっきり言う回です。社員1人が話す回も、当たった側に多め。判定に自信の低い動画を除いて数え直しても、この3つはどれも当たった側のほうが多いままでした。

ここで引っかかるのは、社員インタビューのほうかもしれません。検索上位の記事の多くは、採用の動画には「社員紹介」や「職場のリアル」を、と勧めています。ところが求人が目的の動画どうしで比べると、インタビュー・対談の型は当たった側で15.3%、ふつうの側で28.1%。判定に自信の低い動画を除くと14.5%と37.1%に開き、ふつうの側に多い向きは変わりませんでした。

「職場のリアル」に近い現場・作業紹介は、少し事情が違います。最初の数字ではふつうの側に多く見えますが、判定に自信の低い動画を除くと7.3%と8.6%で、差はほとんど残りません。こちらは、どちらとも言えないというのが正直なところです。

見た人の反応も、求人の回は控えめでした。ふつうの動画300本から求人が目的の57本だけを取り出すと、いいねは再生1,000回につき8.1、保存は0.76。300本全体の12.3と1.04を下回っています。見られた回数あたりで見ても、反応が付きにくい側の動画です。

投稿文の言葉で見ると、同じ待遇の話でも分かれた

AIの分類とは別に、全6,943本の投稿文から待遇まわりの言葉を拾い、その言葉が入った回のバズ率も出しています。こちらは、そのままバズ率として読める数字です。

  • 「給料」「年収」「ボーナス」「月給」「手取り」:28社の45本で、当たりは10本(22.2%)。同じ会社のほかの回は8.3%
  • 「休み」「休日」「残業」「有給」:53社の81本で、当たりは0本

どちらも待遇の話です。それなのに、給料の言葉が入った回は当たりが多めで、休みや残業の言葉が入った回からは、81本で1本も当たりが出ていません。表で見た「待遇や条件をはっきり言う回が当たった側に多い」という向きは、言葉で見ると給料には重なり、休み・残業には重なりませんでした。待遇の話ならどれでも、という読み方はできない結果です。

72本と57本、45本と81本。少ないと感じた方もいると思います。実際、給料の回の当たり10本のうち4本は1社に集まっていて、当たりが出たのは7社だけでした。表の72本も46社から集まったもので、1社で5本を占める会社があります。ここで見えたのは数十本の規模の傾向までで、給料を話せば当たる、インタビューをやめれば当たる、と言える数字ではありません。

それでも、上位の記事が口をそろえる「社員紹介・職場のリアル」と並べると、このデータが指していたのは少し違う方向でした。求人が目的の回で当たった側に多かったのは、社員の人柄を聞く回より、条件を正面から伝える回です。働く人の雰囲気を伝える動画が要らない、という意味ではありません。求人の回を作るなら、条件をぼかさずに言う形も候補に入れていい、という材料になります。

最初に撮る5本の候補は、TikTok採用の動画は何を撮る?から選べます。給料や条件を動画やキャプションで口にするなら、求人票と食い違わないようにする決まり(職業安定法の表示のルール)も、撮る前に同じ記事で確かめておくと安心です。

TikTok採用の数字は、「再生」と「応募」を分けて持つ

1章から3章までの244社の数字は、どれも再生の当たり外れです。このデータには、動画を見た人が応募したかどうかが入っていません。求人の回が当たりにくかったからといって、求人の回から応募が来ていないとは言えませんし、当たった回から応募が来たとも言えません。

反対に、この記事にある応募・面談・採用の数字は、BEEM自社の1社分だけです。再生のデータは244社分あるのに応募のデータは無く、応募のデータはあっても1社分。TikTok採用の数字は、この2つを混ぜずに持っておくほうが、社内で説明したときに話が崩れにくくなります。

求人の回の再生は、自社のほかの回と並べる

求人の回の再生が多いか少ないかは、他社の数字と並べても決められません。比べる相手は、自社のほかの回です。2章の5.8%と9.6%も、同じ会社の中で求人の回とそれ以外の回を分けて出した数字でした。月に1回、求人の回とそれ以外の回それぞれの再生の真ん中を書き出しておくと、自社でもこの2つの差が追えます。他社の幅をつかんでおきたいときは、フォロワーの規模ごとの数字があるTikTok企業アカウントの記事が手がかりになります。

応募は、TikTokの外で数える

応募のほうは、TikTokの管理画面には出てきません。動画を見たあと、会社名で調べ直して求人媒体から応募する人もいるからです。見た人をどこへ送るかの作り方は採用の動画の記事、応募した人に「何で知ったか」を聞いて数えるやり方はTikTok採用のデメリット6つの4つめが入口になります。

社内で話すときは、再生の話と応募の話を別の段落に分けておくだけでも、「再生が少ない=採用に効いていない」という早合点を避けやすくなります。

TikTok採用の始め方は、5つの順番で決める

ここまでの話を、始める前に決めておくことの順に並べ直します。

STEP.1
誰を採りたいかと、使い方を決める

新卒か中途か、どの職種の人に来てほしいのか。そのうえで、1章の3つの使い方のどれから始めるかを決めます。表の「主にかかるもの」を見て、広告費を出せるのか、配信や撮影に人の時間を出せるのかから考えると選びやすくなります。金額の目安はSNS採用の費用の記事にあります。

STEP.2
誰が出るかを決める

社員に出てもらうのは嫌がられないか、と気になる方は多いはずです。最初から大勢をそろえる必要はありません。3章の求人が目的の回でも、当たった72本の4割ほどは社員1人が話す回でした。顔と名前をどこまで出すか、退職したあとの動画をどうするかは、撮る前に本人と決めておきます。同意の取り方は、TikTok採用の動画の記事のよくある質問が参考になります。

STEP.3
求人の回をどれくらい混ぜるかを決める

2章の133社では、求人の回の割合は真ん中の会社で6本に1本ほどでした。まずはそのあたりを目安に、求人の回と、それ以外の回を並べて計画します。求人の回は、条件をぼかさずに言う形も候補に(3章)。それ以外の回の企画の型はTikTok企画の一覧から選べます。

STEP.4
どの数字を見るかを決める

4章の2つの数字を、月に1回など決まった日に並べて見ます。再生の多い少ないで一喜一憂するより、求人の回とほかの回の差、TikTokから来た応募の数を追うほうが、採用の判断には使えます。244社の数字は各社の直近約30本から出したものなので、自社で同じ比べ方をするなら、30本ほどが一区切りです。週1本のペースなら、7か月ほどかかります。

STEP.5
応募の受け口を作ってから出す

プロフィールのリンク先と、問い合わせが来たときに誰がいつまでに返すか。1本目を出す前に、ここまでそろえておきます。BEEMの数字でも、応募から面談、面談から採用の段階で人数は減っていました。減る理由はさまざまでも、来た応募を返事の遅れで取りこぼすことは、この準備で防げます。

始める前に、弱いところも知っておきたい方へ。TikTok採用には、成果が出るまで時間がかかる、社内の人の時間を使う、効果が見えにくい、炎上や募集の表示のルールに気を配る必要がある、といったデメリットがあります。6つのデメリットと、それぞれにどこまで手を打てるかは、TikTok採用のデメリット6つで詳しく扱っています。

社内で説明する前に、聞かれそうな3つの問いに答えておく

TikTok採用を始めるかどうかを社内で話すと、この記事の数字には、おそらく3つの問いが返ってきます。その数字は、どんな会社の分なのか。動画の分け方は、当てになるのか。再生が多ければ、応募も増えるのか。順に答えながら、調べ方とこのデータの弱いところを、ここに1か所でまとめます。

「その数字は、どんな会社の分?」

対象の244社は、日本の会社のTikTokアカウントとしてBEEMが集めたもののうち、フォロワーが1,000人を超えるところです。内訳は、会社名で運用している公式アカウント215社と、社長や社員の名前で会社のことを発信している29社。ここから各社の直近約30本ずつ、計6,943本の再生数などを10月8日に取り込みました。数字はその日までの合計なので、取り込む直前に出たばかりの回は、まだ低めのまま入っています。

裏を返すと、フォロワーが1,000人に届く前にやめた会社は1社も入っていません。続いてきた会社の、それも最近の投稿だけを見た数字です。自社の1本目から同じように見られる、という見込みに置きかえることはできません。

業種も、投稿文に出てくる言葉から推し量ったものです。244社のうち104社は業種が決まらず、2章の物流や建設の数字は、その推し量りの上に乗った目安として扱ってください。

「動画の分け方は、当てになるの?」

分け方は2通りあります。1つは2章の「求人の回」のように、投稿文の言葉で分けるやり方です。動画の中で募集を呼びかけていても、投稿文に「求人」「募集」「採用」と書いていない回は、求人の回に数えられていません。取り込めた投稿文のうち2割ほど(20.1%)は72文字前後で途中までしか取れておらず、後ろのほうに書かれた言葉も拾えていません。

もう1つは3章の、AIが文字起こしと映像を見て付けた分類です。AIは1本ごとに、判定にどれだけ自信があるかも高・中・低で残していて、860本のうち低は338本でした(高は135本、中は387本)。そこで低の338本を外し、当たった345本とふつうの177本だけで割合を出し直しています。3章で結論にしたのは、出し直したあとも向きが変わらなかった中身だけです。現場・作業紹介の差が消えたのは、この出し直しのときでした。目的を「求人」と見た動画がどれだけあるかも、外したあとは当たった側とふつう側の開きが縮んでいます(12.9%と19.0%が、15.9%と19.8%に)。

「再生が多ければ、応募も増えるの?」

この問いには、244社のデータでは答えられません。4章のとおり、ここにあるのは再生の数までで、応募の数は入っていないからです。応募から採用まで追えているのは、1章で見たBEEM自社の分だけです。

もう1つ付け加えると、どの比べ方も、各社がすでに出した動画を後から分けたものです。条件をはっきり言う回が多い会社は、ほかのやり方も違っていたかもしれません。説明の回に変えたから当たるようになった、という順番は、この数字では確かめていません。

この記事の数字で言えること・言えないこと

言えること

  • 日本の企業アカウントの半分強が、求人の話を投稿している
  • 求人の回は、同じ会社のほかの回より当たりにくい側だった
  • 求人が目的の回のうち当たった側には、条件をはっきり言う説明の回が多く、社員インタビューは少なかった

言えないこと

  • 求人の回を出すと、応募が増える・減る
  • 説明の回に切り替えれば、当たるようになる
  • BEEMの広告やライブと同じお金と時間で、自社でも同じ人数が採れる

TikTok採用についてよくある質問

採れた人数より、その手前の数がそろっているかを見ます。何本出して、どれだけ見られ、応募が何件来て、何人と面談したか。期間とかけたお金も書かれていれば、自社に当てはめるときの物差しになります。人数だけが大きく書かれた事例からは、どこで人が減ったのかが読み取れません。段階ごとの数がそろった例として、BEEM自社の広告とライブの採用をSNS採用の事例で公開しています。採用に限らない企業アカウントの事例は、企業アカウントの成功事例・人気の一覧にあります。

役目を分けて考えると決めやすくなります。求人媒体は、仕事を探している人が条件を見比べて応募する場所。TikTokは、まだ探していない人に会社と仕事を知ってもらう場所です。4章のとおり、TikTokで知った人があとから求人媒体で応募してくることもあるので、動画で話す条件と求人票の条件は同じにしておきます。お金の面で並べたいときは、広告費や代行費の相場がそろったSNS採用の費用の記事が使えます。

やめるより、言い方を変える余地があります。「未経験」を投稿文に入れていた29社では、その67本のバズ率が4.5%で、同じ会社のほかの回の8.6%を下回りました。一方で、未経験の人を採りたい会社にとって「未経験でも応募できる」は伝えたい中身そのものです。3章のとおり、求人が目的の回で当たった側には条件をはっきり説明する回が多めだったので、「未経験歓迎」の一言で済ませず、入ってから最初に何をするのか、給料はいくらからかといった具体を添える形が試せます。

当たりやすくも、当たりにくくもない位置にあります。「1日」「密着」「ルーティン」「vlog」のどれかを投稿文に書いた回は88社で228本。その当たり方は、同じ会社のほかの回とほぼ横並びでした(7.9%と8.3%)。仕事の流れや一緒に働く人が分かる回は、応募を考えている人が確かめたい中身にも近いので、求人の回とは別に置いておく使い方が考えられます。何を映すかは、採用の動画の記事の撮影リストが参考になります。

使えます。新卒まわりの回を出している会社は多く、再生の面で大きく不利になってもいません。「新卒」「入社」「面接」のどれかが入った回は78社が出していて、合わせて412本。バズ率は7.3%と、同じ会社のほかの回の8.4%より少し低い程度で、2章の求人の回ほどの開きはありませんでした。入って間もない人に出てもらう回も、「新人」「新入社員」「若手」が入った回(54社・139本)が9.4%で、同じ会社のほかの回とほぼ変わりません。新卒の応募のうちTikTokを見て来た人が何人いるかは、応募のときに聞いておくと、自社の数字として残ります。

見た人が確かめられる材料をそろえておくと、その心配は小さくできます。TikTokで見かけた求人を疑って調べる人がいるのは確かで、「TikTok 求人広告 怪しい」と検索されることもあります。アカウント名と会社名がそろっているか。プロフィールから会社のホームページや求人ページへ行けるか。動画で言った条件と求人ページの条件が同じか。仕事の中身が分かる回が、求人の回以外にも並んでいるか。この4つを確かめておくと、調べに来た人が途中で引き返す理由を減らせます。

TikTok採用は、求人の回の出し方と応募の受け口をセットで決める

まとめ
  • TikTok採用は、企業がTikTokを採用活動に使うこと。使い方は会社のアカウントでの投稿・広告・ライブの3つで、主にかかるものがそれぞれ違う
  • 採用に使う理由は、フォロワーの外の人に届くこと。向き不向きは業種より、募集が落ち着いた時期にも続けられる体制があるかで分かれる
  • BEEM自社の広告とライブの数字は、どの段階で人数が減るかを見る材料として使う
  • 求人の話は、企業アカウントの半分強がしている。求人の回は同じ会社のほかの回より当たりにくい側だが、求人の回を混ぜる会社のアカウントが全体として見られていないわけではない
  • 求人が目的の回で当たった側には、待遇や条件をはっきり言う説明の回が多く、社員インタビューは少なかった。投稿文の言葉で見ると、給料と休み・残業で分かれた
  • 数字は再生と応募の2本立てで持つ。始め方は、誰を採りたいかと使い方→誰が出るか→求人の回の混ぜ方→見る数字→応募の受け口の順に決める

TikTok採用は、求人媒体の外にもう1つ入口を作る取り組みです。その入口の看板になるのが求人の回で、何本に1本混ぜるか、条件をどこまではっきり言うかで、看板の見え方が変わります。看板を見た人が応募しようと思ったとき、どこへ進めば迷わずに済むか。1本目を出す前に決めておけるのは、そのあたりです。

求人の回の作り方から、TikTokを見て来た人の応募をどう受け、どう数えるかまで、採用につながる流れをまとめて組み立てたい場合は、BEEMのTikTok運用代行にご相談ください。

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この記事の監修者

株式会社BEEM代表取締役 豊田優人

豊田優人(とよだ・ゆうと)|株式会社BEEM 代表取締役

フォロワー約47万人の会社アカウント(@beem_official)を運用。公開中の607本で累計4.61億回再生、100万再生を超えた動画は137本(2026年10月13日時点)。株式会社BEEMは、企業のTikTok運用代行・広告運用・採用支援を提供している。

この記事の数字の出どころ
1章の理由と向き不向きの節、2章・3章・よくある質問の数字は、BEEM調べ(2026年10月8日に取得した、日本の企業TikTokアカウント244社の各社直近約30本・計6,943本)です。当たった動画(バズ)の線は2章に、集め方と限界は6章に書いています。3章の表の割合は、AIが中身を分類した動画の束の中の割合で、バズ率ではありません。1章の広告とライブの採用の数字は、株式会社BEEMが自社の社員を募集したときのもので、244社のデータとは別のものです。特定の会社が分かる名前や投稿文は、この記事には出していません。

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